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【SS】とある職場の日常【.Live】
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1 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:53:14 ID:4a/.w0bc1B
初投稿です。

2 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:54:57 ID:4a/.w0bc1B
ヨーロッパ、とある地方にて(全編)

A「オーケーオーケーサンキューサンキュー!ツーサウザンドユーロ!マーベラス!」

男は満面の笑みと拙すぎる英語を駆使した後、先輩の待つトラックへ戻る。

B「お疲れさん。笑顔なら勢いでなんとかなるもんだろ?先方も喜んでくれてたぞ。」

A「最初は不安だったんですけど、練習のおかげでなんとかなりました。ガチで嬉しいんで、笑顔も自然とでますね。」

B「最初は皆そうだ。でも、勇気を出して挑戦してみたら、案外あっけないもんなんなんだな。これが。」

3 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:55:14 ID:4a/.w0bc1B
A「運転も、ペーパードライバーなのにいきなり大型取れって言われてそりゃあ動揺しましたよ。でも、あの配信を見てたから
俯瞰って言うんですかね?イメージはつかみやすかったです。慣れるまでは簡単でしたが、慣れてからがね・・」

B「まさか『横転体験コーナー』があるとは思わないだろ。あれを体験したら、そりゃあ運転にも慎重になる。」

A「でも怖さを知るのは本当に大事と思います。他の命を巻き込む前に知れてよかった。」

B「そして俺たちのもう一つの大事な使命は、明らかに落ち込んでいる人に声をかけることだ。」

A「外から見たらはっきりわかりますね。私も昔、そんな感じだったんだって、本人が一番わからないもんなんですね。」

B「そして、本人が助けを求めたら保護、もとい連行だ。すぐさま入園させないといけない。」

A「もし文句を言う人が出てきても、『トラックの前に飛び出してきた』って言えばいいんですもんね。」

B「どうせ現場なんて見ちゃいないからな。理由は後付けでなんとでもなる。」

A「それにしても、朝礼の社長の檄には毎回驚かされてます。あれ台本なしですよね?」

B「今日なんて『行け!同志よ!イービル・レジスタンスよ!勝利は目前だ!』だもんな。
俺たちは何と戦ってるんだ?って笑いをこらえるのに必死だ。」

A「でも元気になりますよ。社長の顔に泥を塗らないように、必死で働かないといけない気持ちになります。」

B「金の為じゃない。人の為に動くと書いて『働く』だもんな。あの漢字を考えた奴は天才だよ。」

4 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:56:43 ID:4a/.w0bc1B
とある総合病院、受付にて

A「次回の受信は〇月〇日になります。お大事にどうぞ。」

B「よし、午前は今の患者さんで終了だな。メシにいくか。」

A「最初は緊張しましたが、少しずつ慣れてきました。人と接するのって楽しいんですね。知らなかったです。」

B「所作もいい感じになってきたぞ。受付は施設の顔だからな。文字通り姿勢が自然と良くなるもんだ。」

A「今でも、蓋を開けた時のことを忘れられません。のどかな病室でしたからね。本当にびっくりしました。」

B「わざわざベッドの上に、落ちないように固定までしてくれてるんだぜ。仕事が丁寧で思わず笑ってしまったよ。」

A「キョトンとしてたら廊下から院長がおっほんおっほん言いながら入ってくるわけです。白いつけヒゲが可愛かった。」

B「そして頭をぺちぺち叩いたら『手術完了しました!あなたは生まれ変わりました!』だもんな。何を言っているかわからなかった。」

5 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:57:25 ID:4a/.w0bc1B
A「頭の手術っていうと、配信のように電球に入れ替えることと思ってましたからね。あれってイメージだったんですね。当然ですけど。」

B「で、そのあとの選択肢が3つあって、その一つが「パソコンを使った仕事をしたい」だったからそれを選んだ、と。俺も同じだ。」

A「受付って言葉に拒否反応でちゃいましたが、先輩方が何度も練習に付き合ってくれたおかげでなんとかなりました。以前は目を合わせることが怖かったです。」

B「ここに来る人は誰でもそうだ。どうしてもトラウマがある。少しずつ、本人が克服していくしかないんだ。俺たちはただ付き合ってるだけなんだ。」

A「パソコンも、正直ワードとかエクセルとか微妙だったんですよ。でも教えていただいたら、思った以上に簡単でした。」

B「自信がついたら、もっと学ぶことはたくさんあるぞ。事務や会計、法律とかな。受付は次に来る人にさっさと譲ってしまおう」

A「あ、あの人、受信かな?時間過ぎてますがまったく問題ないですね。受けちゃいましょう。」

B「俺は見てないからな。たまたま目を瞑っていたことにしといてくれ。」

6 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:58:26 ID:4a/.w0bc1B
とある夢の国、総務部にて

A「よし、追加のごみ箱の発注、完了しました。DbDの森も、もうすぐ完成です。」

B「お疲れさん、ちょっと窓から園の様子を見るか。カルピス濃いめにしとくか?」

A「ありがとうございます。いやー、私がまさかここで働くとは思ってなかったですよ。」

B「最初は皆ゴミ箱並べからスタートだ。でも見てみろ、生き生きとしてるだろ?拝みたいぐらい美しい姿だ。」

A「あれ、傍から見たら狂っていると思われても仕方ないですけど、本当に楽しかったんですよ。必要とされているのが嬉しかった。」

B「スキルもどんどんあがって、地上にいながら地上絵を描けるようになるからな。人間の能力ってやつは本当に恐ろしいよ。」

A「最初にここに連行されたとき、温かいシャワーを浴びて、すぐ制服に着替えさせられました。ああ、これがブラック企業なんだなって。」

B「でも、ブラックですら、受け入れてくれるのは嬉しかったよな。必要とされないのは本当につらかった。」

7 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 20:58:47 ID:4a/.w0bc1B
A「最初にゴミ箱を並べろ、って言われた時も『は?』って思いましたが、シンプルな仕事ほど奥が深いですね。」

B「好きな色にカラーリングできるし、最近高さの違うゴミ箱が加わり3Dの表現になったからな。でも、ここでセンスが開花する奴が多い。」

A「一日のスケジュールも分単位ですからね。苦行にもほどがある!でも修行と思ってくるとなんとかなるもんなんですよね。」

B「ただ、自信がついてくるとうっかり『俺、ここを出ても大丈夫かも』って口にだしてしまうんだよな。1回目は警告だが・・」

A「2回目は、持ってるゴミ箱の中に入れられ、封をされ運ばれます。本当に怖かった。ああ、殺されるんだなって。」

B「俺も相当暴れた。泣き叫んで、疲れて、眠ってしまった。起きた後に、蓋を触ると開くんだよな。びっくりしたよ。」

A「で、俺、不安だからもう一回戻りたかったんです。それを選んだら、左手の甲にスタンプで「2」って押されて。これか!って思いました」

B「俺も、ほとんど消えたがうっすら残ってるぞ。人生の誇りだ。焼き印でもよかったと思ってるぐらいだ。」

A「で、ゴミ箱を並べる仕事に戻るわけですが、もっと運営や経営の勉強をしたい。だから先輩に声をかけたのが始まりでしたね。」

B「今の俺らがあるのは従業員と、そして当然、オーナーのおかげだ。彼女の為ならいくらでも働ける。」

A「オーナーの配信、今日ありますね。楽しみです。最近まで地獄をみてたようですが、それもかわいいですよね。」

B「フランス語で、可愛いを『シェリー』って言うらしいぞ。シェリー・ランドへようこそ!でも意味は通じるかもしれないな。」

8 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 21:55:58 ID:9u/f0OQtwJ
暴○団のシノギがあまりにも手広すぎる…

9 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/24 22:39:24 ID:s3X3edHWHM
電脳少女シロホールディングスの系列会社は幅広い事業に進出してるからな…

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名前 age
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