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怪録百年祭 第2章 『空へ』 前編 クロスオーバーSS
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1 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:35:30 ID:mFK2mdnX/d
ストーリー

この物語はアメリカに住むオルガ、ケリン、三日月、アカリの仲の良い若者4人組が怪異に巻き込まれていく話である


※ストーリー物なので先に
怪録百年祭 第1章 「救難信号」と
怪録百年祭 第1章「救難信号」後日談 を読む事をオススメします

※このSSはVTuber、異世界オルガ、第五人格のクロスオーバー物で世界観に合わせてキャラ設定などが改変されています

※オリジナルキャラも出ます


登場人物

オルガ・イツカ
若者4人組のリーダーで面倒見が良い
なぜか少しのショックで仮死状態になってしまう

アカリ・セルビス
あほあほ金髪


三日月・オーガス
やたらオルガに連れてって欲しがる人


ケリン・ヤミクモ
ミサイルで破壊の限りを尽くす


アイ・キズナ
頭にピョコピョコを付けてる変な大学教授


マクギリス・ファリド
アイの助手である男性
チョコレートの人


ルナ・グラッカ
アイの助手である女の子
五月蝿い


ナワーブ・サベダー
アイの助手である傭兵
ピクルス


ヘルシェイク矢野
出ねーよ

2 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:36:59 ID:PqCB.o/ybD
ザー… ザー…ザー…ザー…

優しく波を立てる蒼い海

そして波の音が響き渡る無人の浜辺


ばちゃんっ


「ぷはぁっ!」



そこに1人の若者が海から顔を出す


サハナ
「いや〜 大した物 見つかんなかったわ〜」


若者は名はサハナ

この辺りに住むダイバーで副業で宿屋の主人をやっている身だ


サハナ
「あの怪物の痕跡は見つかったけど渦を起こしたヤツの痕跡は何も無かったな〜これじゃあ マトモに推測や特定もできなさそう…ん?」


サハナが空を見上げる

3 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:38:01 ID:PqCB.o/ybD

サハナ
「うわ! なにあれぇ!?」


空には鴉の群が飛翔し、蒼い空を黒く侵食していた


サハナ
「不吉だなー 何処にいくんだろう?」


鴉の群は何処かに向かって飛んで行く

4 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:40:15 ID:mFK2mdnX/d

チュン チュン チュン


小鳥がさえずる花の公園に幼い金髪の女の子が花ん摘んでいる

「ふんふん♪ ふふーん♪」

女の子はご機嫌そうに鼻歌を歌っていると後ろから全身を覆う黄色いコートを羽織った男性が近づいて来る

「ん? あっ! パパ!」


女の子は近づいて来た男性に駆け寄り


「はい! お花!」


そう言って 女の子は両手に持った花々をその人物に渡そうとする


「ありがとうなアカリ」


その男性は女の子の父親だったらしい、そう言って女の子から花々を受け取る


「いつもお仕事 頑張ってるご褒美ね!!」


「はは…嬉しいな」


男性はそう言って女の子を抱き上げる


「うわ〜い♪ 高〜い♪」


女の子は喜ぶ


「パパ! もうどこにも行かないでね!約束だよ!」

5 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:41:51 ID:mFK2mdnX/d

「はっ……!」


金髪の女性は勢いよくベットから起き上がった


「はぁ…また夢か…」


金髪の女性…アカリ・セルビスは目頭に涙を溜めながら そう言った


アカリ
「はあ…とりあえずシャワーでも浴びよ…」



アカリは立ち上がり、バスルームに向かう




キュイ

キュイ


シャーーーーーーーーーーーーーーーーーッ



アカリの白く艶のある肌に熱いシャワーの水が激しく当たる



アカリ
「……なんでお父さんの夢をみたんだろ…」



アカリは熱いシャワーを浴びながら呟く



アカリ
「…お父さんは…なんでアカリやお母さんを捨てたんだろう…」

6 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:43:37 ID:mFK2mdnX/d

???
《はっはっはっはっはっはっはっはっ!!!
ついに捕まえてやったぞ!!! 憎たらしいピーナッツどもめ!!!》


ピーナッツくん
《うわぁ!助けてぇ!怖いよぉ!》


チャンチョ
《卑怯だぞ マルダシーノ・バッカー 》


マルダシーノ・バッカー
《卑怯もラッキョウもあるものか!!!今まで散々 お前たちに邪魔されてきたからな今日こそは酷い目に合わせてやる!!!》

マルダシーノ・バッカー
《というわけで、この『アホバカマヌケマシーン』を使って お前たちを俺と同じくらいの知能にしてやる!!!》


ピーナッツくん
《嫌だよぉぉぉ!!!
そんな目にあうなら死んだ方がマシだぁぁぁ!!!》


チャンチョ
《いくらなんでも残酷すぎる、子供が観るアニメなんだぞー》


マルダシーノ・バッカー
《知るか!!! 俺はやってやるぞ!!!
さあ 覚悟しろ! お前らも今日からバカの仲間入りだ!!!》


ピーナッツくん
《嫌だぁぁ!!! 誰が助けてぇ!!!》


???
《そこまでだ!!!》


マルダシーノ・バッカー
《ぬっ!? その声は…!!?》



ピーナッツくん&チャンチョ
《ミスターダブルブレイン!!!》



ミスターダブルブレイン
《そうだ!!! 》

ミスターダブルブレイン
《ミスターダブルブレインだ!!!》



♪ ミスターダブルブレインのテーマ♪

脳みっそ〜♪ 脳みそっ♪ 脳みそ〜♪
脳みそっ♪ 脳みっそ〜♪ 脳みそっ♪ 脳みっそ〜♪

7 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:45:41 ID:mFK2mdnX/d
オルガ
「それ面白いのか?」

オルガは朝にやっている子供向けのTV番組をただ黙って観ている三日月に対して そう聞いた


三日月
「うん」


オルガ
「そ…そうか…」


マルダシーノ・バッカー
《おのれ! やはり来たかミスターダブルブレインめ!!!》


オルガと三日月は2人で朝食をとっていて

オルガはコーヒーを片手に新聞を読み、三日月はTVにかじりついていた



オルガ
「それにしても悪いなミカ、仕事 休ませて
最近 忙しいみたいなのによ」


三日月
「別に大丈夫だよ、同僚も先輩も気にしてなかったし」



ミスターダブルブレイン
《マルダシーノ! 40歳にもなってこんな事をして恥ずかしくないのか?》

マルダシーノ・バッカー
《うるさい!!! 余計なお世話だ!!!》



オルガ
「そうか、ありがとなミカ」


三日月
「大した事じゃないよ、仕事よりもアカリの身が心配だからね」


ミスターダブルブレイン
《というわけでお母さんを連れてきたぞ》

お母さん
《つとむ…いい加減 わたし達を楽にしておくれよ…もう限界なのよ…》

マルダシーノ・バッカー
《うるせぇババア!!! 家に帰ってメシ作ってろ!!!》

8 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:46:11 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「確かにな…とにかく、あのアイって言う教授に会いにいかねぇ事には何も始まらねぇな
まずは連中と俺らでこれからの事を話さないとな」


三日月
「うん、そうだね」


ミスターダブルブレイン
《お父さんも連れてきたぞ》


オルガ
「そんじゃ そろそろ出掛ける準備を始めるか」


三日月
「うん」


お父さん
《つとむ…いい加減にしろよ…お母さんをこれ以上 悲しませるな…!》

つとむ
《親父 連れて来てるんじゃねぇぞクソ脳みそ!!!》

9 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:47:34 ID:mFK2mdnX/d

ー アパート近くの駐車場 ー

パタンッ

ケリン
「よし! これで準備は整ったな!あとはオルガ達を待つだけだな!」


アパート近くの駐車場でケリンが車の準備を終えていた

どうやら何かを詰め込んでいたようだ


オルガ
「おうケリン、準備 出来てるみてぇだな
お疲れさん」


三日月
「お疲れ様」


ケリン
「おお!オルガにミカ! やけに早いな!」


オルガ
「どうもじっとしてらんなくてな」


ケリン
「そうか」


三日月
「ところでアカリはまだ来てないね」


ケリン
「ああ まだ来てないな」


オルガ
「あいつはしょっちゅう時間 ギリギリで来るからな、むしろ 待ち合わせ時間までまだ30分もあるんだから 俺とミカが早すぎ…」



アカリ
「あっ みんな来てたんだ…おはよう」



オルガ
「おぅっ!?」



オルガ達がそんな話をしてる中にアカリがやって来る

10 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:49:36 ID:mFK2mdnX/d

ケリン
「お…おはよう…えらく早いな…」


アカリ
「まあね…」


三日月
「ただ…なんか疲れてない?」


アカリ
「ちょっとね…」


アカリは何時も様子が違かった
あまり表情も明るくない


オルガ
「おい大丈夫か? 体調でも悪いのか?」


アカリ
「……大丈夫……だから 早く行こ 教授達が待ってるし」


ケリン
「………………」


三日月
「………………」


オルガ
「……分かったよ、ケリン 車 出してくれ」

ケリン
「お…おう…分かった」




ブゥーーーーーン…………


ケリンが運転する車が道路を進んで行く


ケリン
「ところでアイ教授たちがいる大学はテイワーズ州のアップデート大学であってるよな?」

オルガ
「ああ そこで合ってる 結構 有名な大学なんだっけ?」


ケリン
「ああ そうみてぇだ、なんか有名な冒険家の出身大学なんだってよ、名前は覚えてないけど」


オルガ
「へぇー そうなのか、じゃあ あの教授も結構 すげぇ奴なのかもな」


三日月
「そうは見えないけどね」


アカリ
「………………………」


オルガ達が話してる中、アカリだけは一言を発さず車の外だけを観ていた

11 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:50:33 ID:mFK2mdnX/d

ケリン
「………………………」


三日月
「………………………」


オルガ
「………………(アカリのやつ…どうしちまったんだ…? 何時もはバカみてぇに騒いでんのに今日はやけに静かじゃねぇか…)」


ケリンの隣の助手席に座るオルガは後ろに座っているアカリをチラチラと見る


オルガ
「(あの感じだと…もしかして……親父さんの事か……?)」


三日月
「なあ オルガ」


オルガ
「ん? どうしたミカ?」


三日月
「昨日 教授たちと何の話してたの?」


オルガ
「ああ それか…」

オルガは苦い顔をしてそう答える


三日月
「隠し事は無しだよ オルガ」

三日月はオルガを見つめてそう言った


オルガ
「…大学に着いたら アイ教授が話してくれるってよ、だから俺から聞くより 教授たちから聞いた方がいい」


三日月
「……分かった、そうするよ」

三日月はそう言った

オルガ
「…‥…………………」

オルガは昨日 教授たちと話した事を思い出していた

12 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 05:56:07 ID:mFK2mdnX/d

ー 回想 ー

オルガ
「…腹割って話そうじゃねえか大将」


キズナアイ
「……そうね 貴方達には話さないといけない」


オルガ
「ああ 聞かせてくれ、ある程度 覚悟は出来てる」


マクギリス
「………………………………」



キズナアイ
「はっきり言うね、あの子の状態はかなり悪い、このままだと命に関わる」


オルガ
「……やっぱりか……」


キズナアイ
「簡単に説明するとあの子は『魅入られてる』状態で怪物や怪異に出会いやすくなってるの」

オルガ
「『魅入られてる』?」

ルナ
「ホラー映画でさ、襲われた主人公やヒロインが生き残ると続編で何回も襲われるのってよくあるじゃん、あれみたいなもん
『スクリーム』や『チャイルドプレイ』とか』

オルガ
「そうなのか…?」

キズナアイ
「月ちゃんが例えがしっくりくるかな
一回 怪物や怪異に襲われて 生き延びると
稀にそんな状態になる人がいるの
私たちも今まで何人かに会ってきたんだ」


オルガ
「その状態になると昨日のやつみたいな化け物に襲われる可能性が高いって訳か…」


マクギリス
「そういう事さ、今 彼女は普通の人間と比べて遥かに怪物や怪異と接触してしまう可能性が高い」


オルガ
「……それでソレになった連中はどうなったんだ?」


キズナアイ
「……その状態…名をつけるなら『怪奇症』には軽度と重度があって 軽度の人たちは何とか無事に生き延びれたけど 重度の人たちは…」

13 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:04:17 ID:PqCB.o/ybD

ナワーブ
「1人 残して 残りは全員 死んだ」


オルガ
「…………!!!」



ナワーブ
「いや殺されたと言った方がいいか… その生き残った1人は教授と俺らがいたから助かった、死んだ連中は俺らが来る前に殺されてたよ…」


ナワーブを右手でフードを強く押さえながらそう言った


マクギリス
「…正確に言うとその1人以外にも生きている者はいるが 正気を保てなくなり 今も精神病院にいる…あまり詳しくは言いたくないがな…」


ナワーブ
「あんな状態じゃあ『生きてる』とは言えねぇと思うけどな」



キズナアイ
「…その生き残った1人も今は生きてるけど
『怪奇症』が消えたわけじゃなく、まだその状態と戦っているの」



オルガ
「………勘弁してくれよ…」



オルガは両手で顔を塞ぎながら希望を削がれたように言う


オルガ
「……治す方法はないのか?」


キズナアイ
「……残念だけど無いの
そもそも『怪奇症』と言ってもおかしくなってるのは身体ではなく その人の因果関係なの
『怪奇症』は怪物や怪異によって因果が狂ってしまった人に起きるものだと考えられている…だから薬や治療で治るものじゃない」


オルガ
「……そうか……」

オルガはガックリと肩を落とす

14 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:05:57 ID:PqCB.o/ybD

キズナアイ
「そ・こ・で! スーパーエントリジェンススーパー教授であるアイちゃんの出番!ってわけ!!! このアップデート大学の『絆 愛』がお助けしましょぉう!!!」


オルガ
「……!?」


キズナ
「だっ かっ ら!!!
私が助けてあげる!って言ってるの!!!
こ の 絆 愛 が た す け て あ げ る!!!」

オルガ
「………………………」


キズナアイ
「だから 心配いらない!!!大丈夫だから!!!」


オルガ
「………………………」


キズナアイ
「あっ その代わりとは言ってはなんだけど
君たちには私達の仕事を手伝ってね!大丈夫!貴方達の命は私たちがしっかりと守るから!!!」


キズナアイはやたら自信ありげなドヤ顔を披露しながらそう語る


そんな彼女をルナは目を輝かせながら見つめ、ナワーブは冷ややかな目で彼女を見つめ
マクギリスはなぜかやたら自身げに彼女の横で腕を組んでいた

15 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:08:02 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「……どうもピンときませんね」



キズナアイ
「はぁぁ!? なんでぇ!?」


ドヤ顔がキレ気味になる


オルガ
「いや…そういう事じゃなくて…どうして
あんた達 そんなに俺らに肩入れしてくれんだ…? まだ出会ってばっかりだし…そもそもあんたらはナニモンなんだ?
さっきの話を聞いてもまだよく分からねぇし……」


キズナアイ
「あ〜 そぉっかっ!ほんと突然だもんね〜!
じゃあ 分かった! 明日 私たちがいる大学まで来てくれない? そこでもっと詳しく説明するから! 明日になれば気持ちも多少は落ち着くでしょ? はい!これ私の名刺!」


とキズナアイはオルガに自分の名刺を手渡す


その名刺にはキズナアイの名前と彼女が働いている大学の名前と連絡先が書いてあった


オルガ
「アップデート大学…?」


キズナアイ
「そう!それが私たちの大学の名前!
あと招待状と地図も渡しておくね! マッキー!」


キズナアイがマクギリスの名前を言うと


マクギリス
「了解、では受け取ってくれたまえ」


マクギリスが懐から地図を取り出しオルガに手渡す

16 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:09:21 ID:mFK2mdnX/d

マクギリス
「分かりやすく ルートを記しある
これなら迷うことは無いだろう、それと…」


マクギリスはまた何かを取り出す


マクギリス
「これも渡しておこう、これがあれば大学の中に入っても問題ない」


マクギリスが取り出してオルガに首にかけるタイプのプレートだった

プレートには『アップデート大学 招待客』と書かれている

それをマクギリスはオルガに手渡す


オルガ
「ああ ありがとな、じゃあ明日 そっちに行くから詳しい話を聞かせてくれ」


キズナアイ
「いいよ、じゃあ私たちはやる事があるか
もうここを出ないといけないからあとはエミリーに頼って、何かあったら連絡してね」


オルガ
「ん? ああ…分かった
それと今日はすげぇ世話になりました…ありがとうございます…」


キズナアイ
「どういたしまして! それじゃ !また 明日 よろしく!なんかあったなら連絡してね!あとエミリーはまだ居てくれるから安心してね!」


オルガ
「…分かった…感謝する」


ー 回想 終了 ー

17 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:11:17 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「………(よく分かんねぇが…今は連中の言葉を信じて大学まで行くしかなさそうだ…
ただ勢いに押されちまったが『仕事を手伝って』って…何の仕事なんだ…?昨日のうちに聞いといたほうが良かったな…)」


ケリン
「ん? オルガ? どうした?」


オルガ
「ん…? いや…なんでもねぇさ…」


ケリン
「……そうか…」


三日月
「…………………」


アカリ
「…………………」


アカリは一言も発さず窓から空に浮かぶ雲を見上げていた



すると


三日月
「?」


アカリ
「あっ…電話だ」


スマホの着信音が鳴る


アカリ
「あっ お母さん! どうしたの?
えっ 今 どうしてるかって?
えーっと…今はみんなと車に乗って出かけてるよ、えっ ああ オルガ、ミカ、ケリンで何時ものメンツだよ、えっと それでどこに向かって行くかなんだけど… あっ! 今 ちょっとあれだから後で話すね!それじゃあ!」


アカリは電話を切る

アカリ
「ふぅ……」


三日月
「いいの?話さないで?」


アカリ
「こんな事 話せるわけないじゃん…とりあえずは隠しとくよ…」



オルガ
「……………………………」



ケリン
「……………………………」



そして車は走り続ける

18 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:14:00 ID:mFK2mdnX/d
ー とある小さな公園 ー


ばささっ


人気の無い公園に1羽の鴉が飛んで来て
公園にある1本の木の枝にとまる


カーーー


鴉の眼は赤く光っている


「……誰かと思えば先生じゃないか
世間話でもしに来たか? それとも何か報告でもあるのか? まあ どっちにしろドラちゃんはお出かけ中だからオレと2人っきりで話すしかないよ?」


人っ子一人の姿も無い公園に少女の声が響く


「……報告しに来たんですよ、まあ貴女となら世間話も悪くはないですけどね」


と鴉が喋り始める


「シャフフフ…で? 報告ってのは何なんだ?まだお嬢様のワガママかな?」


声の主は楽しそうにそう言った


「いえ、実は例の件の事で貴女達に伝えたい事があるのですが…ノラシャさんは何処へ?」


「ああ なんかねドラちゃんは『面白そうな人がいるので会ってきます!』とか言って
さっきウキウキしながらどっか行っちゃったよ〜 」


シャフフフと笑いながら声の主はそう語る


「…はぁ…あのですね…彼女がそう言って動くとどうなるのかなんて貴女 分かってるでしょうに…彼女の自由過ぎる思考を止めるのも貴女の役目ですよ? ちゃんとしてもらわないと困りますよ?」


「そう言ってもな〜 それがドラちゃんの魅力の1つなわけだし〜
それにあんな楽しそうで可愛いドラちゃんを止めるなんてオレにはできないよ〜」

「…まったく貴女ときたら…とにかく彼女を探しに行きますよ、彼女が遊び始めないうちに…」


「あいあいさ〜♪」


鴉は飛び立ち、公園から声が消える

19 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:14:49 ID:mFK2mdnX/d

ー テイワーズ州 アップデート大学 ー


オルガ
「ここがアップデート大学か…」



三日月
「おお……!」


ケリン
「すごく…大きいです…」

アカリ
「………………………」


プレートを首に掛けた4人の目の前には大きく立派な建物であるアップデート大学がそびえ立っていた

どうやら由緒正しい大学らしい


オルガ
「しっかし大それた所だな
あの教授 本当に大物なのかもな…」


三日月
「うん、すごいね」


ケリン
「俺とアカリの大学よりずっと凄いな…

なぁアカリ?」


アカリ
「へっ…? あっ…うん…そだね!うん!」

アカリは慌てて調子を合わせるようにそう答える


三日月
「アカリ、朝からずっと変だけど どうしたの? 具合でも悪いの?」

ケリン
「そうだぞ、朝からずっと様子が変だぞ
何かあったのか?」

アカリ
「えっ…えっと…それは…」

アカリはチョロチョロと辺りを見渡し
大学の地図が貼り付けてある掲示板を見つける


アカリ
「ちよっ…ちょっとトイレ行くねー!!」


アカリはそう言って地図で確認したトイレの場所に向かって走り出す


ケリン
「そこで!?」


オルガ
「おっおい! 待てって!!!」


アカリ
「さいならラッキョウ!!!」


オルガ
「待てって言ってんだろ!!!」


三日月
「追おう」


オルガ、三日月、ケリンはアカリの後を追う

20 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:15:42 ID:mFK2mdnX/d

ー 大学の女子トイレ ー

アカリ
「よっしゃあ!!!たどりついたぜ!!!」


オルガ
「俺は急に止まれねぇからよ……」


♪ 辿り着く場所へと〜♪


ズカ ズカ ズカ ズカ ズカ


アカリ
「って!!! 入ってくんじゃねぇよ!!!」


ボゴオッ!!!


オルガ
「ぐぅっ!!!」



キボウノハナー ツナイダーキズーナヲー


チカラーニシテ アスヲツヨーク

サキホーコレー



そしてアカリが用を足している間
オルガ達 3人は女子トイレ近くで待っていた


三日月
「アカリ、どうしたんだろ」

ケリン
「どう考えてもおかしいよな…なあオルガ 何か知ってるか?」


ケリンは壁に寄りかかるオルガにそう聞く


オルガ
「……詳しくは言えないがアカリは昔 家族絡みで何かあったらしい、だがアカリはこの事を話したがらねぇから アカリには言うなよ
俺も他言はしねぇようにアカリから言われてる」


ケリン
「…そうか…分かったよ、聞いたりはしねぇよ」

三日月
「………………」

21 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:17:41 ID:mFK2mdnX/d

ー 女子トイレ 個室 ー



ジャーーーーーーーーーーーー



アカリ
「ふー…出るか…」

アカリは用を足し外に出ようとする


「ハロ〜♪」


アカリ
「……!!?」


突然、便器の方から声が聞こえ アカリは背後を振り向くと


月ノ美兎
「こんにちは月ノ美兎でーす」


変な奴が便器の中から顔を出していた


アカリ
「……なんだおまえ?」


月ノ美兎
「いや だから今 『月ノ美兎でーす』名乗ったじゃないですか、ニワトリ並の脳みそされてますけど大丈夫なんですか?」


アカリ
「いや…それだけじゃ…ちょっと……」


月ノ美兎
「答える義務はない」


アカリ
「……………………」

22 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:17:59 ID:mFK2mdnX/d

月ノ美兎
「それはそうと貴女はなにか悩んでそうですけど どうして友人方に話さないんです? 話した方が楽になりますよ?」


アカリ
「えっ…なんでそれを…」

月ノ美兎
「そりゃ分かりますよ、貴女って結構に顔に出るタイプっぽいですからね」


アカリ
「そうだったかぁ…じゃあ3人とも気がついちゃってるかな?」


月ノ美兎
「ガッツリ気がついちゃってますって!
だからいっそのこと話しちゃいましょうよ
重い悩みなのは承知ですけど1人で抱え込むよりはずっといいですって!」


アカリ
「……………………」


月ノ美兎
「さあ!」


アカリ
「うるさいな!!! どこの馬の骨だが知んない変態がアカリ達の事情に首突っ込んでくんなよ!!!」


アカリは壁に付いてるパネルのトイレの洗浄ボタンを押す


ジョジョーーーーーーーーーーーーーーーー


月ノ美兎
「ちょっ!!? なに流してんですか!!?
普通 ここで流します!!?
ちょっ!!! マジやめろ…やめろください!!! うわっ!!! 無理だわこれ!!!ッッボボボボボボボボボボボッ! ボゥホゥ! ブオオオオバオウッバ! だずげで! 流されっ ちゃボボボボボボ!!! ゲホッ!ゲホホッ! アカリィ! おまえ名前 覚えたからなァ!!! ブオボホボボボバボ!!!」


ジャーーーーーーーーーーーーーーーーーー



♪ か〜なしみ〜の〜向こ〜うへと〜 ♪

23 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:18:49 ID:mFK2mdnX/d

アカリ
「……なんなんだよ…くそっ…!」


苛つきながらそう吐き捨てるように言う



オルガ
「おいアカリ!!! 変な奇声が聞こえたけど
何があったん…」


アカリ
「ちぇりおっ!!!」


ボゴォッッッ!!!


オルガ
「ぐうっ!!?」



キボウノハナー ツナイダーキズーナヲー

チカラーニシテ アスヲツヨーク

サキホーコレー



〜 そんで 〜

三日月
「教授の部屋ってこれ?」


三日月は目の前のドアを指差す


オルガ
「ああ そうみてぇだな

ケリン
「地図の裏の案内図を見る限り、ここであってるはずだが…」

アカリ
「………なにこれ?」


《☆アイちゃんのラブラブルーム☆》
(勝手に入ったら殺す)

24 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:19:48 ID:mFK2mdnX/d


三日月
「痛いね」


ケリン
「ぶりっ子と暴君が混じり合ってんな〜」


オルガ
「とりあえずノックするか」


コン コン コン


「はいっっっ!!! 中へどうぞぉ!!!」


ドアの向こうから首を絞められたような声が響く


ケリン
「うわ! この声は……」


三日月
「五月蝿い人じゃん」

オルガ
「あいつか……とにかく中に入るか…」


ガチャリ


オルガ
「…!!! 全員 耳ふざけ!!!」


ルナ
「ようこそォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」


オルガ
「ぐっ……」

三日月
「…………!!」


ケリン
「うお!! 危ねぇ!!!」


アカリ
「ひゃあっ!!?」


4人は耳を塞ぎ、恐怖の音波をなんとか凌いだ


ルナ
「オィィィィィィィィィィッスゥゥ!!!!
ルナだよ!!! よく来てくれた!!!待ってたどーーー!!!」

目の前のルナという異常に騒がしい娘がそう叫ぶ

25 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:21:56 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「はぁ…はぁ…あのなぁ もうちったぁ抑えてくねぇか?」


ルナ
「わかった、理解した」←分かってない

三日月
「それでここが教授の部屋なの?」

三日月は部屋の中を見回す

ぱっと見て部屋は綺麗に整ってはいたが机も本棚と言ったありきたりな物しか置いておらず

机の上に数枚の書類と本棚にはよく分からない本がずらりと並んいた

奥にはウォーターサーバーが置いてある

そして気になるのが


ケリン
「あれ? 教授とあとの2人が居ないぞ?」


教授と残りの2人の姿が無かった


オルガ
「おい、どういう事だよ?」

ルナ
「ああ 大丈夫大丈夫、教授達はちゃんと居るから ちょっと待ってろよ…」


オルガ
「は?」

三日月
「?」


そう言ってルナは本棚の前まで行き、1冊の本を取り出し、大きく開く

ルナ
「おうおう!これこれ!これだわ!」


すると中は紙ではなく大きな赤いスイッチがあった


ケリン
「なんかベタだなオイ!?」


ルナ
「そんじゃ押すわwww」



ケリン
「ちょっ…なんか嫌な予感が…」


ルナ
「あいィィィィィィィィィィィィ!!!」


ポチ


ガコンッ!

26 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:22:31 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「は?」


三日月
「ん?」


アカリ
「ぺ?」


ケリン
「ん?」


4人が立っていた場所がぱかっと開き、穴が空く


オルガ
「勘弁してくれよ…」


三日月
「ベタだなぁ」


ケリン
「まあ予想は出来てたわ〜」


アカリ
「てかアカリたち落ちるの遅くね?」


ひゅーーーーーーーーーーーーーーーーん


オルガ達はやっと重力に従い、下へと落ちていった


オルガ
「うおおおおおおおおおおおおおお!!?」


アカリ
「ひゃああああ!!? 死ぬぅぅぅ!!!」


三日月
「結構 深いな」


ケリン
「落ちます落ちます落ちます落ちまぁす♪」





ボフンッ!!!

オルガ
「うぐっ!!?」

三日月
「ぐむっ」

アカリ
「うおっ!!?」

ケリン
「ぐえあっ!!!」


オルガ、三日月、アカリは下にあったクッションの上に着地した


ケリンは地面に落ちた

27 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:24:24 ID:mFK2mdnX/d

オルガ
「ふー 下にクッションがあって良かったぜ…おい!みんな大丈夫か!?」


アカリ
「あっ 大丈夫っす」


三日月
「重い…けど大丈夫…」


三日月はアカリの尻の下でそう返事する


オルガ
「よし、みんな大丈夫…ってケリン!!?」


ケリンは頭だけを地面…鉄製の床にめり込ませていた


ケリン
「大丈夫…生きてる生きてる…」


オルガ
「いや…どう見ても大丈夫じゃねぇだろ…犬神家みてぇになってるぞ…」


アカリ
「あ〜 見事に刺さってんねぇ〜」


三日月
「…重い…」


オルガ
「鉄製の床みてぇなのにどうやったらそうなるんだよ…まあ とにかく、今 手を貸すから少し待ってろよ」


ケリン
「いや大丈夫、1人でなんとかできる、待ってろよ…」

ケリンはそう言って身体中をブルブルと震わせ

オルガ
「うっうおおおおおおおおおおおお!!!」


オルガ
「はっ!!?」

アカリ
「ええっ!!?」

28 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:25:19 ID:mFK2mdnX/d


全身をドリルのように回転させた


ケリン
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおお!!!」


♪ 走り出した〜想いが今でも〜 ♪


ケリン
「くそったれえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」


♪ この胸を確かに叩いてるから〜 ♪


がろろろろろろろろろろろろろろろろ!!!


地面を掘り進んで行く!!!


オルガ
「何やってんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」



アカリ
「ほえええええええええええええ!!?」


ケリン
「どりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃり!!!」


がろろろろろろろろろろろろろろろろ!!!


ケリンは地面の中に消えて行った

29 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/04 06:25:53 ID:mFK2mdnX/d

アカリ
「行っちゃった…」


オルガ
「まあ…あいつの事だ、そのうち戻って来るだろう、あいつなら何も心配いらないさ」


アカリ
「そうだね…ケリンなら平気だよね…?」


オルガ
「ああ 大丈夫だ」


アカリ
「それならいいんだけど…」


三日月
「重い…」


オルガ
「ケリンは大丈夫だ、ただ……」


オルガは辺りを見渡す


オルガ
「俺らはとんでもねぇ所に来ちまったみてぇだ…」


アカリ
「…………!!?」


オルガ達が落ちた場所は



プッシューーー



蒸気が噴き出る研究所だった





怪録百年祭 第2章 『空へ』 前編 終わり



中編につづく

30 名前:SS主[age] 投稿日:2019/01/04 06:26:52 ID:PqCB.o/ybD
遅くなって申し訳ありませんでした

31 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/08 01:30:02 ID:dP2qtM926D
二章投稿されていたのに気づかなかった……
委員長の扱い酷すぎて草。なんで便器から出てきたんだ……

>>1のところに前回のスレのURL貼ると見直しやすいし初見の人も見に行けるからURL貼った方が良いと思うよ

32 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/01/08 06:22:36 ID:n8OLuQ0l6H
>>31
コメントありがとうございます!
不安だったのでとても嬉しいです!
URLを貼り方がよく分からず、何回も失敗してまったので
URLを貼った自分のtwitterのツイートを貼っときます!
これからも頑張っていきます!

https://twitter.com/9vZA1i9fyWW0yfe/status/1082385519516934144?s=20

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名前 age
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