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【安価SS】vの者で聖杯大戦
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1 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:34:54 ID:FoX9ASK1/Y
00
「ようやくです」

「準備は全て整いました」

「これでようやく始められます」

「私達の聖杯戦争を」

「ここまで来るのに随分と手間も時間もかかってしまいました」

「ですがもはやこれで我々の戦いを邪魔できるものは誰一人としていません」

「己が武器を振るい、魔術を組み上げ、宝具を使い、戦略を練り、敵を叩き潰すために我々に与えられた全てを使い尽くして戦いましょう!」

「前口上はこんな所でしょうか」

「もう待ちきれますまい、始めましょう」

「光に包まれあちらに着いたならその瞬間我々は完全に敵と味方に別れます」

「それでは皆さん、ご武運を」


「どうもメタ発言です」

「聖杯戦争と言ってましたが今回行われるのは聖杯大戦です」

「七対七に分かれApocryphaよろしく盛大に戦わせていただきます」

「七対七で決着が着いた後は残るメンバーで誰が聖杯を取るのか決める最後の戦いが行われます」

「正直この設定忘れてる人が大半ではないでしょうか」

「前回は全ての行動を安価させて頂きましたが流石に今回もそうすると色々やばいので簡略化させて頂きます」

「御一方がADV型式で書かれていますがこちらは戦略ゲーム式でやらせていただきます」

「区切りごとに赤と黒が戦略を立てるのでその方針を安価で定め、それに沿ってキャラクター達が行動します」

「以上、今回は参加者のつのはねあかぎでした」

2 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:37:05 ID:FoX9ASK1/Y
01b
十四人の男女が光とともに広い部屋に現れる

そら「ここはお城……かな?」

晴翔「その様ですね、それにしても凄い面子が揃ったものだ」

周囲を見渡すとほぼほぼよく知る人々が揃っている

そら「晴翔くんが私のマスターか、よろしくね」

晴翔「そらさんがセイバーとは、頼もしいです。よろしくお願いします」

周囲でも皆自分のコンビと会話を交わしている

アカリ「みんなー、一回集まってもらっていいー?」

よく通る声が十四人を呼び寄せる

アカリ「あっちが仕掛けてきた時に備えて取り敢えず皆で役割分担して行こうと思うんだけどどうかな?」

あずき「いいんじゃないでしょうか」

あかぎ「お互いまだ場所は分かっていませんがいつ来るかもわかりませんからね、いいと思います」

シロ「ん、誰か来てる」

ノム「まさか、流石に速すぎるのではないですか?」

シロ「んー、直感だから間違ってるかもだけど一応確かめてくる。馬、作戦とかはそっちに任せとくね」

馬「え、ちょっとシロちゃーん、ってもう行っちゃいましたね」

ねこます「ど、どうするのじゃ?」

アカリ「ほんとに来てたら怖いし一応戦う準備はしとこう」


黒の陣営
セイバー ときのそら
セイバーのマスター 道明寺晴翔

ランサー 斗和キセキ
ランサーのマスター ねこます

アーチャー シロ
アーチャーのマスター ばあちゃる

ライダー アカリ
ライダーのマスター皆守ひいろ

キャスター つのはねあかぎ
キャスターのマスター モスコミュール

アサシン 木曽あずき
アサシンのマスター 燦鳥ノム

バーサーカー ジョーカー
バーサーカーのマスター 竜胆尊

3 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:37:56 ID:FoX9ASK1/Y
01r
誰もいない街の広場に十四人の男女が現れる
YuNi「おおー、広いね」

アイ「YuNiちゃんだ、よろしくね!」

YuNi「アイちゃーん、よろしくー!」


司「さっそくで悪いが皆集まってくれるか」

男の声に十四人が集合する

司「このままだと未来永劫喋ってそうなので進行させてもらう、よろみ!」

美兎「何をするんですか?」

司「まあこんな見通しのいいところにいるとすぐ見つかりそうだしいつ攻撃されるか分かったもんじゃないからとりあえず移動してこれからの方針を決めたいと思ってる」

楓「敵の場所も分からんしなあ」

アイ「場所かぁ……そうだ!」

懐から1本のペンが取り出される

アイ「黒の皆はどーこだ!」

そう言ってペンを放り投げるとペンは何度か跳ねある方向を指し示す

アイ「あっち……あのお城かな?」

月「親分場所分かるの?」

アイ「多分合ってるんじゃないかな?不安だからちょっと確かめてくる!」

YuNi「あ、行っちゃった」

フブキ「え、どうします?」

司「えー、流石に一対七になったらまずいだろうしな。よし、追うぞ!」



セイバー キズナアイ
セイバーのマスター YuNi

ランサー 輝夜月
ランサーのマスター PPH

アーチャー 猫宮ひなた
アーチャーのマスター 田中ヒメ

ライダー 白上フブキ
ライダーのマスター 天界司

キャスター みゅみゅ
キャスターのマスター あねえる

アサシン 乾伸一郎
アサシンのマスター ゴリラ

バーサーカー月ノ美兎
バーサーカーのマスター 樋口楓

4 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:40:53 ID:FoX9ASK1/Y
02
城の周囲には広い草原が広がる
本来なら兵士が地表を埋めつくし軍勢同士の戦いが起こる場所だが今はただ二人の少女が立っていた

アイ「よく気づいたね、しろちゃん」

シロ「アイちゃんこそよくここが分かったね」

アイ「まあインテリジェンスなスーパーAIだからね」

シロ「うふふ、じゃあやろっか」

アイ「ま、このまま帰るなんて言わないけど……一発でやられちゃわないでね!」

シロ「アイちゃんこそ、行くよ!」

アイ「一撃必殺、おぉぉおおおりゃああああああああ!!」

シロ「『救済の一撃(ぱいーん)』!!!」

互いに全力を込めた拳が激突する
そのあまりの威力に踏みしめられた大地は耐えることが叶わず瞬間的に砕け散り、二人は互いに拳の反作用で反対側に吹き飛ばされる
拳と拳の間に生じた莫大なエネルギーは熱量となって開放される
ただ一撃ずつの拳だけで辺り一帯の草原ひ焼き払われ一面の緑は黒へと色を変えられてしまっていた

アイ「やるねぇ、シロちゃん」

シロ「もう一発いっとく?」

アイ「いいねぇ、と言いたいとこなんだけど」

シロ「?」

アイ「皆が許してくれないみたい」

シロ「っ!」

5 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:42:02 ID:FoX9ASK1/Y
反射的にその場を飛び退く
次の瞬間遥か遠くから弾丸が寸前まで彼女がいた場所に突き刺さる
更に着地した地面の周囲から無数の竹槍が現れ彼女に迫る
それを更なる跳躍で回避しそれでも迫る竹槍を呼び出したライフルで吹き飛ばす

アイ「おっと!」

油断していた彼女の頭上から槍を振り下ろすが飛び退って躱してしまう

アカリ「一人で行かないでよねシロちゃん」

シロ「へへ、ごめんねアカリちゃん」

城にいた黒の陣営と街にいた赤の陣営が続々と集結する

アイ「今日はこの辺かな、じゃあねシロちゃん」

シロ「うん、またねアイちゃん」

しかしあっさり戦いは終わり再び二つの陣営は別れる
更なる戦いの準備をするために

6 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:43:01 ID:FoX9ASK1/Y
03b
アカリ「今度こそきっちり作戦を立てて戦いましょう!独断専行はしないように」

シロ「はーい」

尊「どのようなことを決めるのじゃ?」

ジョー「まずは分かっていることをまとめるのはどうでしょうか」

あかぎ「そうですね、まず敵に誰がいるか、これは最初に分かっています」

晴翔「マスターは除くとして。キズナアイ氏、輝夜月氏、猫宮ひなた氏、月ノ美兎氏、白上フブキ氏、乾伸一郎氏、あいえる氏、だな」

ひいろ「さっき誰かが狙撃してたよね、ひなたちゃんかな」

馬「銃なら誰が使っててもおかしくないですからねぇ、竹槍が生えてたのは月ちゃんか乾くんあたりですかね」

アカリ「シロちゃんさっきアイちゃんに宝具使ってたよね、どうだった?」

シロ「全力で殴ったのにびくともしなかったから、何かしらの宝具を使ってたのかも。反応的にはまだ何回でも使えるみたいだった」

斗和「それやばくない?あんなの連発されたら怖いんだけど」

ねこます「アイちゃんとやれる人は限られそうなのじゃ」

あずき「少なくとも私は死にます」

あかぎ「私も正面からは無理ですね」

アカリ「アイちゃんとやれるのを残しとかないといざというとき助け舟が出せなくなっちゃうね、あとは竹槍はよくわかんないけど狙撃は気をつけとかないと」

モスおじ「守るだけではなく攻めることも考えるべきではないですか?こちらの拠点がバレた以上積極的に動かなければ」

あかぎ「そうですね、攻撃と防御に分けて、あと遊撃を一人というところでしょうか」

アカリ「そうだね、攻撃と防御どっちを優先させようか」

7 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:43:36 ID:FoX9ASK1/Y
03r
司「作戦会議を始める、よろしく!」

乾「まずは先程の戦闘で分かったことをまとめるでござるか?」

ゴリラ「アイさん、シロさんの拳はどうでした?」

アイ「そうだなー、本気でいったんだけど威力は同じくらいだったみたい。手はあるけどあれより攻撃力上がるならちょっと厳しいかな」

ひなた「私の狙撃も躱されちゃったし」

フブキ「シロちゃんは要警戒対象かな、あとはアカリちゃんが槍持ってたしランサーかな?でも他の可能性も消し難いし、むむむ」

美兎「まあ拠点が分かったのは収穫じゃないですか?これでいつでも攻撃しようと思えば出来ますし」

あねえる「こっちの拠点はばれてないしね!」

あいえる「こっちはそもそも適当な建物使ってるだけで拠点がないんだけど」

司「キャスターもいるし俺らの拠点云々も決めねえとな」

平田「どう攻めるかも問題よね、待ち伏せのが得意なのもいるし」

8 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/04 13:47:47 ID:FoX9ASK1/Y
黒の陣営の作戦安価

遊撃を除く六人の攻撃と防御の比率>>10

遊撃を誰が行うか>>12

形式の都合上最初のうちは大雑把な安価のみになりますが御容赦ください

9 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/04 15:18:30 ID:yfN6UNpLaz
加速

10 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/04 15:33:49 ID:fuKohedGrs
様子見で2:4

11 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/04 16:37:26 ID:Qc.o271G8B
加速

12 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 01:02:47 ID:Z3MLusM.Xh
木曽あずき

13 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 01:05:05 ID:Z3MLusM.Xh
ちょっと登場人物勝手にまとめるよ
黒の陣営
セイバー ときのそら
セイバーのマスター 道明寺晴翔

ランサー 斗和キセキ
ランサーのマスター ねこます

アーチャー シロ
アーチャーのマスター ばあちゃる

ライダー アカリ
ライダーのマスター皆守ひいろ

キャスター つのはねあかぎ
キャスターのマスター モスコミュール

アサシン 木曽あずき
アサシンのマスター 燦鳥ノム

バーサーカー ジョーカー
バーサーカーのマスター 竜胆尊

赤の陣営
セイバー キズナアイ
セイバーのマスター YuNi

ランサー 輝夜月
ランサーのマスター PPH

アーチャー 猫宮ひなた
アーチャーのマスター 田中ヒメ

ライダー 白上フブキ
ライダーのマスター 天界司

キャスター みゅみゅ
キャスターのマスター あねえる

アサシン 乾伸一郎
アサシンのマスター ゴリラ

バーサーカー月ノ美兎
バーサーカーのマスター 樋口楓

質問:ルーラーはいるの?

14 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/05 01:39:38 ID:FoX9ASK1/Y
>>13まとめありがとうございます
ルーラーは一応アイリさんを設定しましたが多分仕事ないので書きませんでした
ついでに言うとルーラーが監督役も兼ねてます

赤の陣営の作戦安価
拠点をどうするか>>16
一箇所に定める、簡易の拠点をいくつか作る、拠点は作らない等
どのような場所に定めるかでも可

ひとまずどう戦うか>>18
突撃あるのみ、街に来た所を待ち伏せる、等

15 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 13:46:48 ID:oWgPPX52jL
加速安価下

>>14
アイリさんってポン子の方でいいのかな?
Fateでアイリさんと聞くとやはりあちらの方が思い浮かぶもので……

16 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 16:12:31 ID:Cx4FLu27dc
3つほど簡易拠点を作り
223で割り当てる3の所が主陣営

17 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/05 16:43:16 ID:LqXJBkdCVe
>>15
わかりにくい書き方してすいません
ポン子であってます

言い忘れてましたが舞台はApocryphaと同じ場所と考えてくださって結構です

18 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 16:47:27 ID:V8dVC3SuO/
加速

19 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/05 16:50:30 ID:V8dVC3SuO/
加速しっちゃったので安価を
どう戦うか
取り敢えず情報を集めて各個撃破出来そうな状況を作ってみる

20 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:05:24 ID:r46miOyqw2
04b
アカリ「やっぱ最初は慎重に行かなきゃだよね、攻撃二人に防御四人ってことで。誰が攻める?」

斗和「私行ってくる!」
ジョー「僕も行かせてもらいましょうかね、バーサーカーですし」

モスおじ「攻撃役は決まったようですね、さて遊撃はどうなされますか?」

あずき「私がいきましょう、暗殺者が引きこもっていても仕方ないですし」

あかぎ「私は拠点の防御を固めましょう。宝具もありますし、罠なども仕掛けておきますね」

そら「残った私、シロちゃん、アカリちゃんが防御、というか待機だね」

アカリ「そうだね、場合によっては出ていくことになるだろうけど」

シロ「こっちでも見とくけど皆やばくなったらすぐ逃げて来てね」

晴翔「アイさんが出てきたら取り敢えず後退だな、さっそく戦力減は避けたいところだ」

ねこます「開けた土地だと狙撃されるからそれも注意なのじゃ」

アカリ「最初だし作戦会議はこんな所かな。それじゃ皆、気をつけていってきてね!」

21 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:06:36 ID:r46miOyqw2
04r
司「最初のうちは慎重に、情報集めて攻めてくるやつを安全に多対一で潰していこうと思う。それからこっちは街にいるっつー利点を生かしてでかい拠点は作らず行こうと思うがどうだ?」

みゅみゅ「いいんじゃない?私もキャスターだけど大きい拠点欲しいタイプじゃないし」

乾「拙者もひなた殿も小さい拠点があれば十分でござろうしな」

美兎「いくつか小さい拠点を作りますか?」

アイ「そだね、ばらけた方が見つかりにくいかな。でも私達の連絡取れる?」

みゅみゅ「その辺は私が何とかしときます」

月「ばらけるのはいいけどどうわけんの?」

白上「三チームで3対2対2に分けるのが限界ですかねー」

YuNi「ひなたちゃんは小さいチームで動き回った方がいいかな」

ゴリラ「スナイパーには護衛がいりますね」

白上「じゃあフブキがやろうかな」

ヒメ「猫コンビだ、よろしくね」

白上「フブキは狐じゃい!」

美兎「ふふ、みゅみゅさんは三人の所がいいですかね」

みゅみゅ「私あんまり戦えないしその方がいいかもね」

アイ「じゃあ私と月ちゃんとみゅみゅさんで組もうか」

楓「じゃあうちらはアサシン組とか」

ゴリラ「恐縮です」

乾「拙者の忍術とくと見るでござるよ」

22 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:07:34 ID:r46miOyqw2
05
アイ「そういえば街の人は居ないんだよね」

みゅみゅ「ええ、だから誰かいたらそいつは敵ってことになります」

YuNi「じゃあどの建物使ってもいいんだよね、どうするの?」

月「あれでいいんじゃない?」

指の先には街の図書館だろうか、割と大きな建物が見える

あねえる「目立たない、大丈夫かな?」

みゅみゅ「いいんじゃない、遮蔽物多いから入られてもすぐは見つからないだろうし。色々ジャミングとか仕掛けとくから大丈夫でしょ」

アイ「じゃああそこで決定ね」


美兎「どこに拠点を構えるんですか?」

乾「拙者はその辺の家でいいかと思ってるでござるが、何か希望があるでござるか?」

楓「せっかくならでかい家がええなあ」

美兎「そうですね、あんまり狭い所は」
乾「おっと、ストップでござる」

アサシンが足を止め苦無を構える
視線の先には誰もいない十字路
だが耳を澄ますと右からコツコツと足音が聞こえる

美兎「どうします、仕掛けますか」

乾「そうでござるね。拙者は上から、美兎殿はそちらから」

二人が気配を殺し十字路の影で待ち構える
あと一歩で敵が見える、その瞬間アサシンが跳ぶ
素晴らしい跳躍で敵の頭上を取り頭に苦無を突き出す、同時にバーサーカーは拳を腹部の辺りに叩き込む

23 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:08:47 ID:r46miOyqw2
乾「何っ」
美兎「消えた!?」

確かにそこにいたはずの敵は消え去り静寂が周囲を包む
道の先を見渡すが人一人いない
すると再び背後から足音が響く

??「よっ」

背後を振り返るとそこには赤黒金を主とした悪魔か蛇のような造形をした人型の何かが立っていた

乾・美兎「「エボルトオオオオオオオオ!!!!」」

斗和「いやノリよすぎない!?」

禍々しい造形のそれは先達のネタへのあまりの反応速度に思わず反応してしまう

美兎「なんだ、赤枠改の方じゃないですか」

斗和「いや誰がガンダムアストレイレッドフレーム改だよ(怒)」

乾「いやーそちらも中々ノリがいいでござるなぁ、と、そろそろ真面目に行くでござるよ」

美兎「さて、やりましょうか」

斗和「ぐぬぬ、納得いかない」


楓「うちらはどうしようか、流石に割っては入れへんし」

ゴリラ「そうですねぇ、奇襲に備えながらあちらのマスターを探しましょうか。近くにはいると思いますし」

24 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:12:13 ID:r46miOyqw2
フブキ「ひなたちゃん誰かいた?」

ひなた「二人見つけた、けど」

街で最も高い電波塔の上、そこに赤のアーチャーとライダー達が陣取っていた
アーチャーは自前のスナイパーライフルを構えて寝そべっている

ひなた「一人こっちを探してるっぽいのがいる」

司「探してる?つか一人か、マスターはどうした」

ひなた「さっきも撃ったから狙撃を警戒してるのかも。マスターはいない、あちこち飛び回ってるから単独行動持ちだと思う」

フブキ「んー、あ、あれか。木曽あずきちゃんだっけ。アーチャーには見えないけど」

ライダーはスキルで視力を強化しそれを視認した

ヒメ「もう一人の方はどうなの?」

ひなた「こっちには気づいてない。美兎ちゃんと乾さんと戦ってる……ってあれ誰?」

フブキ「……とわとわじゃないかなー、多分だけど」

司「そっちは気づいてねえんだろ?撃たねえのか」

ひなた「もう一人が警戒してるから撃ったらバレるかも。バレてすごい宝具使われたりしたらここ逃げ場ないし」

司「ちっ、ここなら街中見渡せると思ったが裏目に出たか」

ヒナ「降りる?」

ひなた「しばらく様子見かな、二人が危なかったら支援しないとだし」


あずき「そちらはどうですか?見つかりました?」

ノム「すいません、まだ見つけられてないです」

あずき「全然大丈夫ですよ、引き続きよろしくお願いします」

ノム「ええ、分かりました。お気をつけてくださいね」

あずき「はい、そちらも」

アサシンは自らの単独行動を利用して街中を飛び回り相手を警戒させる、その間にマスターが隠れて魔術で周囲を捜索する
そして場所が割れることを危惧した敵は攻撃に消極的になる
アサシンの作戦は見事に成功し、二騎の無力化に成功していた

25 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:13:07 ID:r46miOyqw2
あかぎ「あちらはどうですか?」

広い城の一室
居残り組の八人がお茶を飲みながら窓の外を眺める

アカリ「キセキちゃんが戦ってる、二人相手だけど今のとこやられることはなさそうかな。あずきちゃんは図書館の前にいる、なにか見つけたのかな?」

ひいろ「そういえば危なくなったらどうするの、ここにいて間に合う?」

シロ「シロならここから攻撃届くから牽制してその間にアカリちゃんが突撃かな。ところで力一さんはどこ行ったんだろ、見つかんないや」

モスおじ「見えないとなると建物にでも入りましたかね」

そら「そっちの宝具の調子はどう、順調?」

あかぎ「ええ、もう少しでこの城の中は全て私の世界に書きかわりますよ」

黒のキャスターの宝具『作られた世界(キューブワールド)』
キャスターがいるその場所から空間はキャスターの世界へと少しずつ書き換えられる
見た目は変わらないが空間内ではキャスターの魔術は強化され罠も仕掛けも自由自在となり城は難攻不落の要塞と化すだろう

あかぎ「流石に街まで宝具の範囲内に入れようとすると何時までかかるやら分かりませんからね、攻撃の方々には頑張ってもらわなければ」

26 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:13:46 ID:r46miOyqw2
あずき「ここは……」

看板には図書館と書いてある
見た目はただの図書館なのだが扉越しに内部を覗くと些か過剰にも思える数の魔術の罠が仕掛けてあるのが見える

ノム「あずきさん、狙撃手らしき方々を見つけました。東の方角にある高い電波塔の上です」

頭を動かさず目だけで示された方向を確認する

あずき「視認しました、ありがとうございます。こちらも怪しい建物を発見しました、潜伏してみます。もしもの時は令呪をお願いします」

ノム「ええ、ご武運を」

あずき「はい、戦う気はありませんが」

魔力を闇に変換し影に存在を紛れ込ませる

あずき(外にはほとんど無いのに中にはこの数……誰かいると言っているようなものですね)

物理的魔術的な罠を回避しながら内部を探索していく

「_______、_______」
「___________」

あずき(話し声が聞こえる、あちらですか)

一つの音も立たせず移動し、ただ誰かの会話の音だけが静かな図書館に響く
会話の主がいると思しき場所が見える場所にたどり着き、本棚に隠れ二人を覗き見る

27 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:14:42 ID:r46miOyqw2
あずき(いました、あれはアイさんに月さんですね……あの数と規模の罠となるとキャスターがいると思ったのですが他の所で何かしているのでしょうか、あの二人がキャスターには見えないですし)

??「あーずーきーちゃん!」
あずき「なっ!?」

背後から剣が叩きつけられる
咄嗟にナイフで防ぎ左腕も盾にするがそれでも足りない
あまりの威力に意識を飛ばされかけ、衝撃で本棚ごと吹き飛ばされる

あずき「がはっ、うぐぅ……」

痛みに悶絶し、倒れる体を右腕でなんとか支える

あずき(うぅ、サーヴァントの体じゃなければ三回は即死してますね……それでも左腕は骨まで、お腹も結構ざっくりやられてますねこれ。いや、問題はそんなことより)

吹き飛び倒れて下敷きになっている本棚の上から前後を見る

あずき(なぜアイさんが二人……!)

月「おー、上手くいった上手くいった」

アイ「ふふふ、キャスターの罠に引っかかってくれてありがとね」

あずき「なるほど……あれはおびき出すための罠でしたか。道理で中にばかり罠があると思いました、これは失敗しましたね。ついでにアイさんが二人いるのは宝具ですか?」

アイ「さあねー?それは秘密」

28 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:15:35 ID:r46miOyqw2
あずき(この状態で戦闘は不可能、挟まれてるから逃げるのも厳しい。仕方ない、使いたくなかったけどこの二人を……ん?)

月「誰っ!?」

力一「『笑って踊ってそして死ね(デスコメディ)』!」

アイ「何これっ!?」

突如一人のピエロが現れ、周囲が闇に飲み込まれ二人のキズナアイと輝夜月が飲み込まれ、闇は消え去る

尊「大丈夫かの?ほれ、捕まるとよい」

あずき「あ、ありがとうございます。力一さんは」

尊「ほっといてもすぐに出てくるじゃろ、ほれ出てきた」

力一「あぁもう、死ぬかと思った。はよ逃げましょ逃げましょ」

先程闇に飲まれたばかりのバーサーカーが何も無いところから姿を現す

力一「説明は後にして、万が一出てきたらもうやばいなんてもんじゃありませんですからね」

29 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:17:31 ID:r46miOyqw2
闇に包まれ先程とは明らかに別の場所に現れる
暗くてよく見えないが客席がありステージがあり劇場のように見える

アイ「どこここ?ってうわっ!」

目前に敵がいることに気が付き反射的に手に持った剣を振るう
敵はそれを容易く回避した
更に足元から無数の槍のようなものが突き出される

アイ「砕けろ!」

赤のセイバーの宝具『原始の声(オーダー)』は彼女の発言を現実にする
破壊を口にすれば眼前の物は砕け、一撃必殺を口にすれば彼女の攻撃はそれに相応しい威力を発揮する
効力にも限度はあるが眼下の竹槍は無数の破片へと姿を変えた

アイ「これさっきの奴の宝具か、敵が三人、味方は無し、戦いづらいったらありゃしない!」

囲まれないようにあちこち飛び回り縦横無尽に敵を切りつけていく

アイ「あっ逃げるな!」

敵の一人が背を向けて出口から逃げていく
追おうと考えるが他の二人がそれをさせないだろう

アイ「速攻でこいつら倒して追いついてやる」

彼女の言葉が彼女自身を強化し、更に速くなった剣を敵に振るう
だが敵の二人も凄まじい技量で斬撃の数々を防ぎ反撃を叩き込む

30 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:18:05 ID:r46miOyqw2
アイ「ちっ、だったら」

??「動くな!」

アイ「なっ」

一瞬体が硬直する
その隙に一人が彼女にタックルをかまし、そのまま彼女ごと出口へと飛び込む

アイ「いてて、このっ……ってあれ?」

外に出た彼女が自らにタックルした相手を見るとそこには自分自身がいた
更に周囲に劇場などなく元の図書館に戻っている

月「待てぇ!……あれ?」

続いてランサーが現れる

アイ「どうなってるの?」

??「恐らく敵の宝具の影響でしょう」

眼前の自分自身の姿が変化し、金髪の少女へと姿を変える

みゅみゅ「ふう、やっぱり元の姿が一番落ち着く。あの劇場の中では自分以外の三人が敵だと考えていました。恐らくあの中では全員が全員他の人を敵だとみなしてしまうのでしょう」

月「何それこっわ」

アイ「まあ、それと分かったならもう怖くないんじゃない?使われたら出ちゃえばいいんだし」

みゅみゅ「まあ初見ほど怖くは無くなるでしょうね、連中は逃がしちゃいましたけど」

アイ「まあ、いいじゃない。元々ちまちま敵の情報集める作戦だったんだし」

31 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:19:03 ID:r46miOyqw2

斗和「おおおりゃああああ!」

赤のアサシンに必殺の蹴りを叩き込むが身代わりの術とでも言うのか瞬間的に入れ替わった丸太がアサシンの代わりに砕け散る

乾「おお、危ない危ない。そんなものを貰う訳にはいかないでござるな」

美兎「おらおらおら!」

蹴りをかわされ体勢を崩したところにバーサーカーのラッシュが黒のライダーに叩き込まれる
装甲を通して衝撃が伝わってくる

斗和「くっ」

一度飛び上がって回避し距離を取る

乾「チャンスでござるな、……む?」

美兎「おや」

戦闘のさなかに黒のアサシンとバーサーカーがマスターとともに現れる
アサシンは負傷しているがバーサーカーは元気そのもののようだ

美兎「増援ですか」

力一「アサシンが怪我しちゃったんでね、撤退しましょ。あんたらも三対二は面倒でござんしょ?」

あずき「あちらに狙撃手がいます。気をつけてください」


美兎「あっさり行っちゃいましたね」

乾「そうでござるな、三人相手はきついしちょうど良かったでござる。拙者達は速くよさげな拠点を見つけなければ」

美兎「それもそうですね。あ、楓ちゃん達呼び戻さないと」

32 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:19:43 ID:r46miOyqw2
06b
シロ「大丈夫!?」

あずき「死ぬかと思いましたが今は大丈夫です」

アカリ「何があったの?」

あずき「図書館に入ったらそれは罠でアイさんが二人いました」

馬「どういうことが全然わからないでふ……」

尊「先に妾達の話からしようかの、力一頼んだ」

力一「あたし達はあの図書館に先にたどり着いてたんですね。それで罠かなんか踏んだみたいでキズナアイさんが飛んできたんでそこらの建物に隠れて逃げる機会を伺ってまして。したらアサシンが来るじゃないですか、こりゃどうするかと思っているとスタスタ入っていきますしね。着いて行ったら邪魔でしょうし魔術でバレないように覗いてたらキズナアイさんが二人出てきてぶっ飛ばされてるじゃありませんか。こりゃいかんとあたしが飛び出て助けに入りまして」

33 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:20:22 ID:r46miOyqw2
ひいろ「あずきちゃんは罠は躱して入ったんだよね」

あずき「実際は踏んでたらしいですけどね」

ひいろ「力一さんはどうやって罠避けたの?」

力一「そりゃもう尊様にぶん投げてもらってひとっ飛びですよ」

ひいろ「え」

尊「妾は怪力じゃからの」

力一「上の方は本棚もありませんでしたし最短コースでしたよ、ええ」

アカリ「にしても宝具見せちゃったんですよね?」

力一「使っちゃいましたね」

アカリ「でもって肝心のアイちゃんが二人いる理由は分からない、と」

あずき「あそこには多分ですがキャスターがいます。キャスターが何かしてる可能性は高いかと」

シロ「シロも分身できるけどそんな感じとは違った?」

あずき「さあ、見た目で区別は着きませんでした。魔力はちょっと違った感じがしましたがどちらが本物かと言われると」

そら「キセキちゃんはどうだった?二人と戦ってたんでしょ?」

斗和「戦ったけどあまり話せることはないかな、でも最後の方でちょっとアサシンが宝具使いそうな気配があったね。今は様子見だけでこっちの戦力を測ってるのかも」

モスおじ「アサシンの宝具は攻撃の類の可能性が高いですな」

晴翔「まったくあちらの情報が足りんな、それに対してあっちには宝具までバレてしまった」

ノム「そうだ、あちらの狙撃手の場所は分かりましたよ」

シロ「今もまだいるかな?なら攻め立てるとこだけど」

アカリ「流石にもう場所変えたんじゃないかな、あっちもそれは警戒してるだろうし」

モスおじ「今度はもう少し攻撃的に動いてもいいのでは?相手は複数で固まっているようですしこちらもその様に動くことを考えるべきかと」

アカリ「うーん、どうしようか」

34 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:20:59 ID:r46miOyqw2
06r
みゅみゅ「これで……お、繋がった繋がった」

フブキ「おおー、見える見える」

乾「こっちも感度良好でごさるよ」

アイ「それじゃあ作戦会議始めよっか」

みゅみゅ「何かわかったことがある人いる?」

乾「こっちはかくかくしかじかでござったから大した情報はないでござるよ」

YuNi「そのエボルトの情報は大したことじゃないのかー?」

アイ「二人同時に相手できる位には強いってことだし、少し気をつけた方がいいかな」

美兎「ああ、あとひなたさん達の場所がバレてる見たいですよ。それっぽいこと言ってましたし」

フブキ「あちゃー、見つかっちゃったかー」

ひなた「場所移動しないとだね、警戒されてあんまり動けなかったからこっちは情報ないよ」

アイ「残るは私達か、かくかくしかじかでねー」

ゴリラ「アサシンを負傷させあちらの宝具が一つ分かったと」

月「そんな感じそんな感じ、二人目の親分の正体はバレてないっぽいし」

楓「次はどないします?」

アイ「うーん、このまま手堅く続けてもいいんだけど……」

35 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/06 09:28:07 ID:r46miOyqw2
流石に十四組動かすと馬鹿みたいに長くなりますね……

黒の陣営の安価
七人を攻撃と防御何人ずつ振るか>>37

攻撃は生存重視か攻撃重視か>>39

赤の陣営の安価
作戦方針を慎重に情報収集に務めるか、出てきた相手を潰しにかかるか、城に攻めに行くか、またはその他>>41

36 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/06 13:06:12 ID:QYqXxO4K80
加速
無理せず書いてね

37 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/06 13:34:30 ID:qcb4ejVgIO
安価ならいっそ全員攻撃で
後の安価の話だろうけど個人的にはまずさっさと攻めて緒戦で誰かしら1騎を倒したいところ、防御を固めるのはそれからでもいい
赤に比べて初対面や顔見知り程度の関係も多そうだし士気向上と結束を固めるためにもなるべく分けたくはないし

38 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/07 11:39:12 ID:PlQSn6d8bC
加速

39 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/08 11:27:13 ID:Sg7TAxfMjj
攻撃重視

40 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/08 11:39:56 ID:Sg7TAxfMjj
加速ついでに個人的にお願いしたいこと

13を見ながら読んでいるのですが登場人物が多すぎて誰が赤か黒かわかりにくく、
場面がコロコロ変わって状況が把握しにくいので、無理に全員を出すのではなくできれば1回の話で出てくる人物をもう少し少なくして1場面事で話しをまとめて欲しいです。

セリフの掛け合いや宝具の効果など面白いのですが状況を把握しにくいと印象に残りにくくてもったいないと思っちゃいましたので無理が無い程度で大丈夫ですのでよければよろしくお願いいたします。

41 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/08 21:07:27 ID:m/xSOVpYtE
黒が全員攻撃なら赤も全軍全力で迎撃に出よう!
…確かに同時に30人動かすのは書くのも読むのも大変だw

42 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/08 21:44:07 ID:w4GCxOLQCB
いきなり総力戦で草

43 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/09 12:44:39 ID:U42aTMSTmu
流石に唐突な総力戦は草
ちと書くのに時間かかると思います

>>40
ありがとうございます
色々工夫してみようと思いますのでこれからもよろしくお願いします

44 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/09 12:54:26 ID:wOc7TuQzsR
>>43
総力戦で大変そうですが無理しないで頑張ってくださいね。
続きをのんびり楽しみにしてます。

45 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/11 18:20:11 ID:Db2iEo32P4
07BLACK
アカリ「あっちはどうやら守りを固めている様なので今回は皆で一斉に攻めようと思います!」

晴翔「いいんじゃないか、早いうちにあっちの戦力を削っておきたいしな」

あかぎ「せっかくこの城に罠とか張ったのに閉じこもられていては無用の長物になってしまいますからね」

ねこます「狙撃手はどうするのじゃ?」

モスおじ「そこは私にお任せを、先程あれの準備も終わりましたし」

アカリ「アカリもそっちを手伝おうかな、シロちゃん攻撃はよろしくね」

シロ「うん、おっけまーる。図書館にアイちゃん達がいるんだったよね」

尊「妾達はマスター潰しに精を出すとするかのぉ、そっちは任せたぞ力一」

晴翔「俺の力を見せてやるぞ、フッハッハッハッハッ」

46 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/11 18:21:27 ID:Db2iEo32P4
07RED
美兎「アイさんの宝具で次相手がどう来るかとか分かりませんかね?」

アイ「うーん、詳しくは難しそうだけど……何人来るかくらいなら行けるんじゃないかな」

みゅみゅ「それではこちらをどうぞ」

アイ「ありがとう、八面体のサイコロかー初めて見たかも。それっ」

キャスターが作り出したサイコロはコロコロと転がり七の目を現した

アイ「七人かー……七人!?全員で来るの!?」

乾「これはまた仰天な手でござるな、知らなきゃ散らばってるところを袋叩きになってた所でござるよ」

アイ「どうしよ、一旦皆集合する?」

ひなた「私達はまたよさげな場所また見つけたからこっちで支援するよ」

フブキ「ひなたちゃんの護衛はいたほうがいいよね?」

アイ「見つかりにくそうな場所があったならそこにいてもらった方がいいかな、万が一見つかってやられたら怖いからフブキちゃんはそのままでお願い」

司「そっちはどうすんだ?」

アイ「美兎ちゃん達が戻れば五人だし狙撃の支援もあるからなんとかなるでしょ、最悪みゅみゅさんの切り札があるし!」

47 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/11 18:24:29 ID:Db2iEo32P4
戦闘パートでは名前の前に赤黒をつけて陣営を一目で区別できるようにします
それからここからは場面ごとに地の文入れたりレスを分けるなどして場面転換が分かりやすいようにしていきます

戦闘パートはもうちょいかかりますんであっちの聖杯戦争読みながら待っていただければ幸いです

48 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/11 20:58:34 ID:KwJ7Bj8af2
ありがたい

49 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/11 21:14:15 ID:OYWqLcyPn7
お疲れ様です。
色々工夫していただきありがとうございます。
のんびり待っていますので焦らないでくださいね。

50 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/13 11:42:41 ID:B4//4eLLS8
08a
遥か上空から全長18m、重量60tを超える巨大な物体が超速度で降下する
狙うは視線の先にある図書館
敵の総本山たるそれを見据え己が武器を握りしめる
残り2000m、背中の推進装置で上がりすぎた速度を自分が着地に耐えられる限界ギリギリまで下げる

黒キセキ「どぉりゃあああああ!!!」

王道を外れた者(アストレイ)の一撃が目標の建造物に叩きつけられる
日本刀のような形をしたその武器は図書館を容易く両断し更に衝撃で構造物の大半を粉砕した
絶大な速度と質量が変換されたその破壊力には如何にサーヴァントであろうと直撃すれば死は免れられないだろう

黒キセキ「やったかな、それとも……その辺に逃げ隠れたかな!?」

両手の剣を振り回し周囲を破壊しながら探索する

少し離れた民家の中、それを見ながら彼女達は語る

赤みゅみゅ「ああ、折角罠とか防御魔術とか仕掛けたのになぁ」

赤あねえる「仕方ない仕方ない、あれ犠牲に生き残れたんだから」

赤平田「図書館ごと吹っ飛ばされたらやばいからって避難しといたけど、ここまでやるとは」

赤月「あれどうすんの?」

赤アイ「どうしよっかなー、みゅみゅさん任せていい?」

赤みゅみゅ「別にいいけど一人じゃ無理だよ?」

赤アイ「私達も手伝うから、よろしくね!」

赤みゅみゅ「はーい、じゃあまた後でね」

キャスターがマスターと共にのそのそと部屋から出ていく

赤YuNi「他の六人はどうする?」

赤アイ「みゅみゅさんがあのデカいの抑えたら私達も出よう。あ、そうだYuNiちゃんあれよろしく!」

赤YuNi「あ、おっけー。それでは一曲歌わせていただきます、透明声彩」

YuNiの歌声が家の中に響く
彼女に与えられた力により彼女の歌には魔力が宿り聴く者達の力を向上させていく

51 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 11:48:54 ID:B4//4eLLS8
08b
先程と同時刻、上空で一隻の船が飛行する
空中に漂う船の中四人が熱心に地上を見下ろす
黒モスおじ「中々見つかりませんねぇ」

黒あかぎ「あちらも前回以上に見つかりにくい場所に隠れているでしょうからね」

黒アカリ「お、もしかしてあれじゃない!?」

黒あかぎ「おお、お手柄ですね」

術式を立ち上げ、狙撃を避け待機している彼女達に連絡を飛ばす

黒ひいろ「じゃあ行ってくるね!」

黒モスおじ「お気をつけて、危なそうでしたら船を下ろして迎えに行きますので」

黒あかぎ「ええ、では後ほど」

黒アカリ「またねー」

三人が躊躇無く飛び降りる

時間は少し戻り森の中

赤ひなた「何あのでかいのー」

赤フブキ「あれは凄いね、ひなたちゃんどうする?」

赤ひなた「あれじゃ撃ってもなー」

赤司「一人で来るはずねぇ、周りに仲間がいるはずだ。そいつらを」
赤ヒメ「上からなんか来る!」

赤ひなたフブキ「!!」

二人がそれぞれ自分のマスターを抱え飛び退る
直後三つの影が森の中に降り注ぐ

黒あかぎ「森の中とは考えましたね、街から見つけようとすれば困難だったでしょう」

黒アカリ「ハロー、御四方。皆の邪魔はさせないよ」

黒ひいろ「そっちはよろしくね、私はそこの二人相手するから」

赤司「二対一でいいたぁ、中々舐めてくれるじゃねえか」

赤ヒメ「まあ戦うのは殆どヒメだろうけどね」

黒ひいろ「えー、司戦わないのー?」

赤司「うるせぇ、適材適所だ」

赤ひなた「じゃあ、やろっか」

赤のアーチャーが狙撃用のライフルを仕舞い二丁の重厚なハンドガンを手に取る
同時に三人も自分の武器を構える

黒アカリ「いくよ!」

彼女の言葉を合図に一斉に戦いの火蓋が切られる

52 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 11:51:29 ID:B4//4eLLS8
08c
黒シロ「……来た!」

適当な建物に篭もっていた彼女の元に合図が届く

黒そら「じゃあ、行こっか」

黒あずき「アイさんには先程のお礼をしなければ」

黒晴翔「それではくれぐれも気をつけて」

黒尊「では往くとするかの」

九人が一斉に自分の戦場に走る

既にいくつめか、また建造物が瓦礫に変わる

黒キセキ「どこにいるんじゃあああああ!」

先程から虱潰しに周囲を探索しているがまるで見つからない

黒キセキ「近くにはいないのかな……ん、あれは」

建物の影から一人の少女が姿を見せたのを発見する

黒キセキ「いた!……ってあれは!?」

驚愕するのも当然だろう、そこにいたのは彼女自身だったのだから

キセキ?「『我ただ此処に在りて(レインボーガール)』」

もう一人の彼女が宝具を解放する
彼女の宝具は自身の無辜の怪物を極大化し自分自身をそれそのものに変換してしまう
目の前の少女は光とともに姿を変えていく
二機目のガンダムアストレイレッドフレーム改が彼女の眼前に出現した

黒キセキ「何よそれっ!?」

反射的に右手の刀を振り抜くが敵もまた同じ武器で攻撃を防ぐ

黒キセキ「ここでも立ち塞がるのか赤枠改……」

警告音がコクピットに鳴り響く
咄嗟に振り返ると大地から伸びる数百本の竹が螺旋を描くように束ねられ一本の巨大な槍となってこちらに迫り来ている

黒キセキ「っ!」

推進器で空中に逃れ上から槍を両断するが同じく飛び上がった赤枠改が追走する

黒キセキ「このぉ!」

閉まっていた兵装を取り出す
刀を捨ておきその巨大な砲塔を肩に担ぐと目の前の敵もまた同じ武装を手にする

黒キセキ「くらえええええ!!!」

莫大な魔力をエネルギーに変換した対艦砲が激突する

53 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:00:53 ID:B4//4eLLS8
08d
黒のランサーが僅かな出力差で押し勝ち敵の機体が爆裂する

黒キセキ「やった!ってやば、魔力が!」

勝利の喜びも束の間、膨大な魔力を砲に食われたため魔力が欠乏し機体が落下していく

黒キセキ「きゃああああああああ!」

宝具を解除しその身一つで地面に落下していく中彼女は爆発した機体から逃れるもう一人の自分を見た

黒キセキ「あれは、私がみゅみゅさんに変わった……いやみゅみゅさんが化けてたのか!」


遠くで仲間の機体が爆発する
黒そら「キセキちゃん!」

黒シロ「キセキちゃんは多分大丈夫。それより、来る!」

一瞬前に飛び退き直後地面に剣が突き刺さる

赤アイ「来たね、シロちゃん。そらちゃんと力一さんも」

赤月「二対三かー。ま、いけるっしょ」

黒シロ(あずきちゃんは……どっかに隠れたかな)
黒シロ「あはー、二人ともやっつけちゃおっか」

黒そら「うん、やっちゃお!」

剣がぶつかり合い、大地から無数の槍が突き出され、ライフルの弾丸が飛ぶ

黒力一「隙あり!」

赤月「残念でしたまた来週、なんてな!」

背を向けた赤のランサーにナイフを繰り出すが足元から伸びる竹に防がれ蹴りの直撃を受ける

黒シロ「力一さん、大丈夫!?」

追撃させじとライフルを打ち込みランサーを足止めする

黒力一「大丈夫です!」


赤アイ「はぁっ!」

黒そら「くっ」

次々と振り下ろされる剣をなんとか受け流す
黒のセイバーが技量では上回っているが赤のセイバーは圧倒的な膂力をもってその差を踏み潰している

黒そら「皆お願い、『十三人の騎士(ナイツオブラウンド』!」

地面に剣を突き立てて宝具を発動する
光とともに甲冑を纏った十三人の騎士が現れ一斉に突撃していく

54 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:09:24 ID:B4//4eLLS8
08e
赤アイ「うわっ、いっぱい来た!」

一体一体は歯牙にもかけず吹き飛ばしていく赤のセイバーだったが次から次へと迫る騎士達に次第に押されていく

黒そら「よし、このまま」
赤月「させない!」

突如足元から大量の槍が突き出る
それらは騎士達を囲い込むようにして瞬く間に騎士達の全身を押さえ込んでしまう

黒そら「皆!」

赤アイ「余所見は、ダメだよ!」

剣が切り込まれる
魔力を噴射して回避し勢いのまま反撃を叩き込む

赤アイ「こ、のっ!」

負けじと受け止め鍔迫り合いに持ち込み腕力で無理やり上から押さえ込もうとする

赤月「親分!」

赤のセイバーが飛び退る
直後寸前まで彼女がいた場所に複数の銃弾が突き刺さる

赤アイ「おりゃあ!」

銃弾を回避した赤のセイバーがその持ち主にひと飛びに迫る
剣を振りかぶり叩きつける

赤アイ「月ちゃんちょっとそっちよろしく」
赤月「はいよー」

拳と蹴りも混ぜながら次々と攻撃を繰り出す
黒のアーチャーもチェーンソーを振り抜くがあっさりと弾き飛ばされてしまう

赤アイ「シロちゃん格闘戦は苦手みたいだね!」

黒シロ「アイちゃんがおかしいだけじゃないかと思うんだけど、『救済の一撃』!」

赤アイ「どりゃあ!」

剣と拳がぶつかり合い衝撃で互いに吹き飛ぶ

赤アイ「へへへ、そろそろ本気出さないとほんとにやられちゃうよ?」

黒シロ「まだ使いたく無かったけど仕方ないかな」

彼女の周囲で魔力が収束する
突如黒のアーチャーが走り出し赤のセイバーにライフルを打ち込みながら突撃する

赤アイ(何も起こってない?そんなはず)

思考をめぐらせながら左右に動き銃弾を躱す
突如背後から気配を感じる

赤アイ「!?」

55 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:12:17 ID:B4//4eLLS8
08f
黒シロ「『救済の一撃』!」

赤アイ「なっ」

背後にはもう一人の黒のアーチャー
反射的に出した剣で拳を受けるが威力を殺しきれず吹き飛ばされる
飛ばされた方向にはまた黒のアーチャー
これはまずいと地面を殴り空中に逃れ体勢を整える

赤アイ「なんでシロちゃんが二人、」

黒シロ「あはー、アイちゃぁぁん!」

赤アイ「嘘っ」

空中に現れた三人目の彼女の蹴りをまともにくらい地面に叩き伏せられる

赤アイ「一体何が……」

黒シロ「『其は遊戯の終焉に値せず(ナチュラルボーンプレジャーマーダー)』」

宝具名を口にする
そうする間にも三人から四人、四人から五人へと次々と増えていき最終的に三十七人にまで増殖した

赤アイ「そっか、それがシロちゃんの宝具か」

黒シロ「そうだよ。まぁ魔力はバカ食いするけど大丈夫でしょ、馬だし」

赤アイ「私も本気出さなきゃかなー、と思ったけど残念、それはしなくていいみたい」

黒シロ「どしたの?シロ今のアイちゃんに負ける気しないよ?」

赤アイ「ふふん、最初から使ってれば別だったかもね。でももう時間切れだよ」

黒シロ「!」

黒そら「シロちゃん!」

赤みゅみゅ「これで、お終い」

先程黒のランサーに敗れた赤のキャスターが現れニヤリと口の端を歪める

赤みゅみゅ「『仮想世界(バーチャルキャスト)』!」

凄まじい速さで世界が上書きされていく
彼女の世界に、彼女だけの為の世界に

赤アイ「もう逃げられないよ、取り敢えず三人だね」

黒力一「これは一体」

黒シロ「『救済の』、な!?」

黒のアーチャーの一人が宝具で殴り掛かる
しかし拳に込められた魔力が暴走し爆発してしまう
更に数十人の彼女に突如ノイズが走り一人を残して消滅する

56 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:15:17 ID:B4//4eLLS8
08g
黒そら「はあああああああああ!!」

突撃するが見えない壁に阻まれ弾き返されてしまう

赤みゅみゅ「無駄ですよ、もはやこの中では宝具だろうと全部無効化できる」

黒そら「そんな、どうすれば……」

赤アイ「残念だけどこれが発動しちゃった時点で私たちの勝ちなんだよね」

赤月「そんじゃ私達他に加勢してくるから、あとはよろしくー」

赤みゅみゅ「いっちゃった。まあいいや、じゃあとっとと終わらせようか」

黒シロ「くっ……」

黒晴翔「そらさん!」

黒そら「晴翔くん!?」

赤みゅみゅ「マスターが今更何を……令呪で逃げようったってそうは」

黒馬「はいはいはいばあちゃるくんですよー、いやーそろそろ「負荷」が高くなってきましたねー」

空間にノイズが走る
赤のキャスターの動きが鈍る

赤みゅみゅ「こんなもの、効かない!」

彼女が手を翳すとばあちゃるは紙切れのように吹き飛ばされ壁に叩きつけられる

黒そら「今だ!」

僅かに赤のキャスターの集中が馬に逸れた瞬間を逃さず地面に向かって全力で剣を振り抜く
コンクリートの地面が炸裂し砂煙が周囲を満たし視界が塞がる

赤みゅみゅ「このくらい」

即座に暴風が巻き起こり煙を晴らす
だが一瞬あれば十二分
黒のアーチャーが弾丸をばら撒きながら走り、赤のキャスターは透明な壁を作りそれを防ぐ

黒力一「『笑って踊って』、」

赤みゅみゅ「宝具など!」

宝具をショートさせられバーサーカーの動きが止まる、だが彼が視界が途切れた瞬間投げていたナイフが回転して背後から赤のキャスターに突き刺さる

赤みゅみゅ「ぐぁっ、この程度!」

ナイフを抜き取り一瞬で傷を塞いでしまう

黒晴翔「再生までするのか!」

57 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:22:55 ID:B4//4eLLS8
08h
黒シロ「なら一撃で決める!」

手榴弾を投擲しさらに空中から弾丸を叩き込む
だが全方位に透明な壁が張り巡らされ攻撃が通らない

黒シロ「やああああ!」

巨大なハンマーを取り出し全力で叩き込む
それでもその壁には傷一つつくことは無い

赤みゅみゅ「その程度では破ません」

更に透明な鎖が現れ彼女を押さえつける

赤みゅみゅ「これであと一人」

黒そら「はぁぁぁあああああああ!」

赤みゅみゅ「だから無駄だと、ん?」

黒のセイバーが突貫する
なんら問題は無いと即座に判断したキャスターだったが違和感を覚える
次の瞬間壁と自分の体にいくつもの青い線が浮ぶ

赤みゅみゅ「これは……?」

黒そら「どおりゃあ!」

剣の一振で今まで傷一つ付かなかった壁があっさりと砕け散る
これが道明寺晴翔に与えられた力
その両目で見た対象の死の線を顕在化する
その線を斬られればなんであろうと終わりを迎える
本来はキャスターの宝具で自動で無効化されるところを令呪を使用し無理矢理ねじ込んでいた
セイバーはまだ止まらない
もう一撃、今度はキャスターの命脈を奪わんと迫る

赤みゅみゅ「やばい!」

巨大な拳を生成し黒のセイバーを殴り飛ばし壁に叩きつける
既に背後を取っていた晴翔が刀を死の線に振り下ろす

黒晴翔「これで終わりだ!」

瞬間キャスターが姿を消す

黒晴翔「何っ!」

赤みゅみゅ「正直肝を冷やしました、私の宝具の中でここまでやるとは」

背後から声が聞こえる
振り返るとキャスターが安堵した様子で立っていた

赤みゅみゅ「しかし詰めが甘かったですね、これで」
黒あずき「これで終わりです」

赤みゅみゅ「!?」

黒あずき「『覗くか我が深淵を(ディ・ドヴェ・セイ)』」

58 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:27:03 ID:B4//4eLLS8
08i
世界が闇で覆い尽くされる
何も見えない静かな黒が世界の全てに成り代わる

赤みゅみゅ「ここは、一体」

背後から何かが聞こえた気がした

赤みゅみゅ「そこか!」

魔術で不可視の剣を作り投射する
命中した手応え
だが音は止まらず更に大きくなる
魔術で強力な光を生成する
だが闇のせいなのか光は瞬く間に小さくなり自分の周囲しか照らされない

赤みゅみゅ「あれは、虫?」

目を凝らすと音がする方向から虫が歩いてくるのが分かった
だがそれはあまりにも巨大だ
全長60cmはあろうかという個体が群をなして通り過ぎていく

赤みゅみゅ「私には触れもしない、なんなんだここは」

黒あずき「知りたいですか?」

赤みゅみゅ「そこかっ!」

無数の透明な剣が声の源に突き刺さる

黒あずき「残念、外れです」

また別の場所から声が聞こえる

赤みゅみゅ「ならば、『仮想世界』!」

宝具を発動する
しかし何も起きない

赤みゅみゅ「なんで、私の宝具が」

黒あずき「何言ってるんですか、あなたはもう宝具を使ってるじゃないですか」

赤みゅみゅ「何?」

黒あずき「説明する義理はないですね」

赤みゅみゅ(どうする、せめて相手の場所さえ分かれば)

黒あずき「皆さんが全力で戦ってくれたおかげで私が宝具を使う隙ができました、皆さんには感謝しなければいけませんね」

赤みゅみゅ「くっ……」

黒あずき「これで、終わりです」

背後から姿を現しナイフを首に突き出す

赤みゅみゅ「今だ!」

一瞬速く反応したキャスターの砲弾がアサシンを貫く

黒あずき「ぅ……な、」

赤みゅみゅ「やった、これで私の」

59 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:27:43 ID:B4//4eLLS8
08j
黒あずき「残念、またしても外れでした」

貫かれた彼女が闇に溶け本物が闇から現れる

赤みゅみゅ「そんな、馬鹿な」

黒あずき「悪いですね、勝ちは譲れません」

赤のキャスターが膝から崩れ落ちる
心臓の霊核は既に破壊されていた
闇が影に呑まれていく
数秒で闇は消え去り光が世界に溢れる

黒シロ「あずきちゃん、やった?」

黒あずき「ええ、やりました」

黒そら「よかったぁ、皆ここでやられちゃうかと思ったよ」

黒力一「いやほんと……誰か来ましたね」

赤のキャスターを倒したのも束の間、休む間など与えないとでも言うかのように次の敵が現れる

赤乾「おろ、アイ殿が戦ってると思ったのでござるが」

赤美兎「あわよくば背後から……の予定でしたのにね」

黒あずき「第二ラウンド、ですかね」

黒キセキ「たーすーけーてええええええ!!」

六人が戦いに構える中悲鳴が響く
咄嗟にそちらを振り向くと次々と足元から生える大量の槍を躱しながら必死に走る黒のランサーの姿があった

赤月「まあてええええええ!」

黒シロ「シロが月ちゃんの相手した方がよさそうかな、こっちはよろしくね」

黒あずき「はい、分かりました。お気をつけて」

60 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/13 12:28:32 ID:B4//4eLLS8
思ったよりやべーくらい長くなってるので途中まで投下しました
続きはまた後ほどになります

61 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/13 20:54:59 ID:051hSy96Qr
>>60
お疲れ
教授が最初に落ちるとは…
マスターのあねえるどうなるの?

62 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/14 17:44:53 ID:ywrEELjzIS
>>61
原作と同じにマスターには何もありません
そのまま残って戦ったり他のマスターが倒れた場合に残ったサーヴァントと契約したりできます

ただ陣営が敗北した場合は敗北した陣営は全員世界から退場になります

63 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/14 17:53:42 ID:Gz.is.suer
お疲れ様です。
赤黒ついているおかげでとてもわかりやすくなっているし、
それぞれの宝具の効果や使い方とマスターの活躍がとても面白くて楽しかったです。
総力戦のため落ち着くまで連戦で描写が大変だと思いますが第二ラウンドもどうなるのか楽しみです。
のんびりまってますので無理はしないでくださいね。

64 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/17 22:51:44 ID:FoQxSfCSlg
08k
静かな街の中、三人の少女がばったりと顔を合わせる

赤平田「げっ、みつかっちゃった」

黒尊「おお、初めましてじゃのう。にしてもえらい凸凹コンビじゃな、どこがとは言わんが」

赤平田「誰が平たいですって!?」

赤あねえる「落ち着いて落ち着いて、だれも言ってないから」

赤平田「はっ、そ、そうよね。もう大丈夫、それであんた敵よね?何の用?」

黒尊「面白いことをいうの、この時この場で敵同士が出会ってすることなど決まっておろう」

赤平田「危ない!」

尊が突如として地を蹴る
人間とは思えないような速度で距離を詰めそのまま二人に殴りかかるがどこからともなくジグゾーパズルのピースのようなものが大量に現れ拳を受け止めた
さらにそれらは高速で回転し彼女の腕を切り裂こうと殺到する
これは勘弁と尊が後ろに下がるとピースは二人の周りを囲うように配列される

黒尊「ほおそれがおぬしの能力か、能力まで平たいとは悲しい奴じゃのう」

赤平田「なんですってええええ!?」

黒尊「そら隙ができた」

激高したPPHがピースを攻撃に向けると当然防御は薄くなる
ピースの隙間を縫って体を潜り込ませる
拳を叩き込む、その瞬間尊の視界が白一色に染まる
これは何か、考える前に体が動く
とっさに跳躍し背後から迫るピースを回避し着地した

黒尊「これは、レジ袋かの……おぬしの能力か?」

赤あなえる「それは秘密」

黒尊「ふむ、まあよいじゃろ。……んっ、んっ、ぷはぁ」

左手に持っていた酒瓶を煽る

黒尊「こんなもんかの」

赤平田「あんた戦闘中に何してんのよ」

黒尊「そうはいうてもこれが妾の能力じゃからのう」

65 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/17 22:54:22 ID:FoQxSfCSlg

赤ゴリラ「はーい」

黒尊「何っ」

赤ゴリラ「恐縮です」

言葉とは裏腹に強烈な拳が振るわれ、尊は地面に叩きつけられる

黒尊「ぐっ」

赤楓「援軍間に合った?」

赤あねえる「うん、助かったよ」

黒尊(ここで増援か……酒もないしこれは無理かのう……)

突如大量の水が尊に降り注ぎ彼女の炎と油を洗い流す

黒ノム「大丈夫ですか、尊さん」

黒ねこます「遅くなったのじゃ。後は任せて休んでいるのじゃ」

66 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/17 22:55:28 ID:FoQxSfCSlg
誤ってデータ消してしまい更新遅れてました
申し訳ない

67 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/18 15:30:54 ID:7N1mbzgotB
お疲れ様です。
平田と尊さんがいいキャラしていて楽しかったです

68 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/23 16:51:44 ID:O7Zv4hEFt1
深い森の中

黒アカリ「そこっ」

赤フブキ「効かないよっ」

赤ひなた「当たれぇ!」

黒あかぎ「この程度!」

槍と刀が火花を散らし、魔術と銃弾が交叉する

黒あかぎ「時間停止、球状包囲魔法陣展開、飛剣!……ふぅ」

止まった時間の中現れた128の大剣が赤のアーチャーを包囲する

黒あかぎ「やはり時間干渉は魔力の消費が大きいな、しかし……時間再動!」

時間が動き出す
同時に解き放たれた剣が中心部へと向かう

赤ひなた「なっ!?『この弾丸より逃れる術なし(バレットレイン)』!」

突如現れた無数の剣に目を見開くが一瞬で思考を切り替え宝具を解放する
彼女の周囲に無数の銃器が現れ、それらを千手に見紛うほど速く次から次へと持ち替え全方向に弾丸を叩き込んでいく
剣が彼女に突き刺さる数瞬の間に放たれた数百発の弾丸が彼女を脅かす剣を全て叩き落としてしまった
それだけでは終わらない、彼女の銃口は黒のキャスターへと向けられる

黒あかぎ「これは、失敗しましたかね?」

槍が斬撃を受け流す

赤フブキ「埒が明かないにゃあ……これで!」

赤のライダーの姿が変貌する
目は血走り全身に白い毛が生え出し、刀を取り落とした右腕は鉤爪が生え湾曲し巨大に膨れ上がり本物の獣の様に変化する

黒アカリ「うわっ、猫ちゃんかな?」

赤フブキ「き・つ・ね、じゃい!」

そう叫びながら右腕を引き走り出す
その速度は先程までとは比べ物にならず一瞬で黒のライダーを右腕の射程内に収める

赤フブキ「どりゃあ!」

巨大な右腕が振り抜かれる
黒のライダーは槍で受け止めるがその勢いを殺しきれず弾き飛ばされ地面を転がる

黒アカリ「急に力が強く……こうなったら!」

69 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/23 16:51:57 ID:O7Zv4hEFt1
08o
赤フブキ「!」

魔力が光に変換され放出され目を眩ませる
その隙に上空へと飛び上がり槍を構える

黒アカリ「『光の槍(ケラウノス)』!」

光と共に槍が投げ放たれた
上空から雷が槍に落ち爆発的に加速した槍は一瞬で着弾して炸裂する

黒アカリ「やった!?」

煙が晴れ地面に突き刺さる槍を確認するが赤のライダーの姿は見えない

赤司「危なかったな」

赤フブキ「いやー助かったよ天界さん」

男の右腕の令呪が輝いている

赤司「おう、後は頼んだぞ」

赤フブキ「あいよー」

赤のライダーが走る
向かう先には剣と拳を交える二人のマスター

黒アカリ「ひいろちゃん!」

黒ひいろ「ん?ってえぇやば!?」

気づいた時には手遅れ
強烈な一撃が叩き込まれる

赤フブキ「外した!?」

黒あかぎ「ふぅ、危ない危ない」

黒ひいろ「あ、ありがと」

止まった時間の中を黒のキャスターが走り彼女を抱き上げて距離を取っていた

赤司「いや、予定通りだ」

赤ひなた「そこっ!」

いつの間にか持ち替えていた狙撃銃が赤のライダーを捉える

黒アカリ「まだっ!」

放たれた弾丸に頬を裂かれながらも回避し地面に刺さった槍を抜き放つ

赤ひなた「『自在射撃法(ヒューマンパワードオートエイム』」

黒アカリ(宝具!)

焦った黒のライダーが距離を詰める
再び狙撃銃から弾丸が放たれる

黒アカリ「何かわからないけど、これでっ!」

槍の穂先で放たれた直後の弾丸を両断する
半分になった弾丸が遠心力に引かれあらぬ方向に飛び去っていく
至近距離、勢いのままに槍を振り上げ
背後から弾丸が彼女を貫く

70 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/23 16:53:23 ID:O7Zv4hEFt1
08p
黒アカリ「え……?」

赤ひなた「ごめんねアカリちゃん、私の勝ち」

黒アカリ「う……皆、ごめ……」

黒のライダーが膝から崩れ落ち光となって消滅する

黒あかぎ「アカリさん!」
黒ひいろ「アカリちゃん!」

赤フブキ「おぉりゃあ!」

黒あかぎ「くっ……」

黒ひいろ「あかぎさん下ろして!私は戦える!」

黒あかぎ「駄目です、ここは撤退しましょう」

黒ひいろ「そんな、なんで!」

黒あかぎ「あの二人相手では私があなたを巻き込んでしまいます、仇は必ず後で討ちますからここは撤退を」

黒ひいろ「……わかった」

赤司「逃げんのか?」

黒あかぎ「戦略的撤退ですよ、あぁそうだ置き土産は差し上げるので受け取ってくださいね?」

黒のキャスターが空中の大剣に飛び乗り上空へと去っていく

赤司「土産?」

キャスターが向かう船の方向……ではなく彼らの真上を見上げると、数十の巨大な魔法陣が連なって展開していた

赤司「はぁ!?」

赤ヒナ「何あれ?」

赤フブキ「逃げるぞぉぉぉおお!!」

飛空艇の甲板
凄まじい爆裂音が響く

黒あかぎ「逃げられましたか、流石に足がはやい」

黒モスおじ「それにしてもアカリさんがやられてしまいましたか……」

黒ひいろ「ごめん、私がもっとちゃんとサポート出来てれば」

黒あかぎ「気にしても仕方の無いことです、次は勝ちましょう。一度城に戻りましょう、あちらのアーチャー達は狙撃ポイントを探すのに時間がかかるでしょうし、都市部の戦闘には手負いの我々では手が出せないでしょうし」

飛空艇は拠点に向かって動き出す
彼らに迫る影に気づくことなく

71 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:22:49 ID:RzwcThpJ0y
08q
中世的な市街地
束の間の静寂は再び戦いの渦に飲み込まれる

黒シロ「キセキちゃん、大丈夫!?」

彼女に迫る無数の槍を銃弾で砕き散らす

黒キセキ「た、助かったぁ……」

赤月「あー逃げ足速いなぁ、もう」

黒馬「……!シロちゃん、アカリンが」

黒シロ「うん、聞こえてる……危ないから隠れてて」

黒のキャスターからの通信が届く

赤月「アカリちゃん倒したんだ、ひなたちゃん達やるなー。まぁこっちもみゅみゅさんやられちゃったしこれでおあいこかな」

黒シロ「ううん、おあいこじゃないよ。ここで月ちゃん達は三人減るんだから」

二人が目を見合わせてニヤリと口を歪める

黒あずき「あっちは任せてよさそうですね」

黒そら「四人がかりで悪いけど、覚悟してね!」

赤乾「いやいや、悪く思う必要はないでござるよ。なぜなら……分身の術!」

赤のアサシンが印を結ぶと彼が突如六人に増える

赤乾「いやはや、七人がかりで悪いでござるが、覚悟するでござるよ?」

黒そら「うん。皆お願い、『十三人の騎士(ナイツ・オブ・ラウンド)』!」

黒のセイバーが剣を地面に突き立てると十三人の騎士達が整列する

黒そら「さあ、十七人がかりで悪いけど覚悟してね!」

赤乾「これは参ったでござるな……」

赤美兎「参ったじゃないですよどうするんですかこれ」

赤乾「まあまあ、戦は数だけで決まるわけではないでござるし」

赤美兎「数で対抗しようとしたの乾さんですからね!?はぁ、まあいいです。私が全員倒して差し上げます!」

72 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:23:19 ID:RzwcThpJ0y
08r
二十人を超える戦士が入り混じった乱戦
無数の攻撃が嵐のように交錯する

赤美兎「ちょっとそらさんどこでそんな剣術習ったんですか、少しくらい加減してくださいよ」

黒そら「素手で受け流しながら言われたくないんだけどな」

赤美兎「いやいや私もギリギリなんですよ?『狂気満ちる月の兎(ムーン)』!」

黒そら「!」

僅かな攻撃の切れ目に宝具が発動されるとどこからか突如巨大な百足が黒のセイバーに突撃する
驚いたか触れるのを嫌がったかセイバーは飛び退って回避する

赤美兎「ふふふ、驚いてくれたようですね」

黒そら「何それー、お尻から生えてるの?」

赤美兎「やだ、駄目ですよそらさ……おっと」

背後から振り下ろされたナイフを百足が受け止める

赤美兎「知らないんですか、会話中に攻撃はしてはいけないんですよ?」

黒あずき「あずきそういうの知ったこっちゃないですし、というかなんで人じゃなくて本物の百足が生えてるですか」

赤美兎「流石に人間振り回して戦うのはのは見た目があれですし……こっちのほうが使いやすいですしね!」

百足が蠢き黒のアサシンが距離をとるとそれに追いすがるように百足は突撃する
さらにそれを回避しようとするが足が動かない
足元を見ると街路のど真ん中だと言うのに生い茂る雑草が足に絡みついていた
視線を上げると巨大な百足の頭がすぐそこに迫っている

黒あずき「しまっ」
黒力一「『笑って踊ってそして死ね』!」

視界が暗転し、一瞬後薄暗い劇場に立っているのを自覚する

黒あずき(これは力一さんの宝具ですね。私だけ飲み込んだのでしょうか、以外と応用が効くようですね。さてここからどうしたものか……すぐに出てしまうのは芸がないですし)

73 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:23:48 ID:RzwcThpJ0y
08s
赤美兎「逃がしましたか……力一さんめ、余計な真似を」

黒力一「いや、偶には活躍しないとですしね?」

赤美兎「まあ、アサシンを見失ったのは大きいですがあなたを倒してしまえばいいでしょう。宝具があれだけならさっさと降伏した方が楽ですよ?」

黒力一「ピエロの手癖の悪さを舐めちゃあいけませんですことよ、ほら一つ、二つ、三つ!」

どこからともなくナイフを取り出しては次々と投げつけるが赤のバーサーカーはあっさりと掴み取る

赤美兎「あらプレゼントですか、ありがたく使わせていただきますね」

赤乾「委員長殿、委員長殿!そろそろ拙者限界でござる、お助けを!」

ナイフを手に飛びかかろうとしていた彼女に声がかけられる、その方向を見ると赤のアサシンが必死の形相で騎士達の剣を躱していた

赤美兎「まったく、仕方ないですね。私がなんとかして差し上げましょう、当たらないでくださいよ!」

どこからともなく取り出した洗濯機を野球か何かのように叩き込んだ
凄まじい速度で騎士の隊列に突っ込んだそれは着弾と同時に炸裂し中から吹き荒れる大量の水流とともに破片を手榴弾のように撒き散らす

黒そら「皆!」

全身に鎧を着込んだ騎士達であったがその威力を防ぎ着ることが出来ず付近にいた五人が光となって消滅する

赤美兎「流石私の洗濯機ですね、威力が違う」

赤乾「いやぁ、あれが洗濯機としてどうかはともかく助かったでござるよ」

赤美兎「そちらは任せても?」

赤乾「余裕も出来たし十分でござるよ」

赤のアサシンが 濃密な魔力を纏う

黒そら「宝具!」

74 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:24:24 ID:RzwcThpJ0y
08t
赤乾「『龍撃(ドラゴンスロウ)』!」

アサシンの筋肉が瞬間的にが膨張、はち切れんばかりに力を込めて手一杯に掴んだ手裏剣を同時に投擲する
放たれた十の刃は龍の如き気配を纏い螺旋を描き通った空間全てを喰らい尽くすように黒のセイバーに襲いかかる

黒そら「……!、晴翔君!」

隠れていたマスターの双眸が龍を捉え死の因果を刻みつける

黒そら「ありがと、『約束された勝利の熊剣』!」

不完全ながら聖剣が開放される
光の斬撃が正確に死の線をなぞり龍を屠る

赤乾「さすがさすが、しかし拙者は一人では無いことを失念しているようでござるな」

五体の龍が眼前に出現する
回避は間に合わない、防御も不可能、現状の聖剣では打ち消しきれない、絶望がセイバーを包んだ
その時

爆音

サーヴァントであろうと容易く屠る五体の龍が爆裂して跡形すら残さず消滅する

黒あずき「はぁ、まだ使う気は無かったんですがね」

姿を隠していた黒のアサシンが姿を見せる
彼女は全身に見覚えのない武器を着装している

黒あずき「私はそこの二人を倒して脱落なのであとはお願いしますね」

黒そら「え、それどういうっ!?」

黒のアサシンが視界から消え去る
嵐の様な風を巻き起こし黒のアサシンの眼前に詰め寄り容赦なくナイフを突き出す

赤乾「うおおっ!速すぎではござらんかっ!?」

ギリギリで回避すると黒のアサシンが装着している砲台が展開し砲弾が乱れ撃たれる
狙いすらただ敵の方を向いているだけの雑なもの
しかし1サーヴァントの宝具すら上回る威力を持つそれらは凶悪な破壊の嵐となって彼らに降り注ぐ

赤美兎「ちょ、これやばいんじゃないですか!?」
赤乾「いやまじでこれはやばいでござ!?」

75 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:26:05 ID:RzwcThpJ0y
08u
回避しそこなった赤のアサシンの一人が刹那の間に消滅する

黒そら「これ私達も危ないんじゃ」
黒力一「そうですね、隠れておきましょう!」

赤乾「くっ、どうあれやるしかないでござるよ」

赤美兎「私が陽動を、やり方は任せます!」

赤乾「了解!」

魔力を膂力に変換しバーサーカーが弾幕に突っ込む
打ち込まれる砲弾を凄まじい反応速度で回避しながら距離を詰め宝具を発動し急速に発生した雑草が黒のアサシンに絡みつき動きを一瞬止める

赤乾「影縫い!」

僅かな隙をつき太陽が地面に刻む彼女の影の四肢と頭に五人のアサシンが苦無を叩き込むと黒のアサシンが動きを停止する

赤乾「影縫いの術でござる、指一本動けないでござろう?ああ、砲弾を打ってもその向きでは当たらぬでござるよ」

全身の動きを封じられながらも抵抗する黒のアサシンに通告する、それでも彼女は諦めようとしない
砲弾を放つが乾の言葉通りあらぬ方向に飛び去るのみ

赤乾「さあ止めでござるよ」

黒あずき「……あ…」

赤乾「?」

止めを刺そうと近寄る乾の耳に何か呟く声が入る

黒あずき「隙あり」

突如闇が噴出し周囲が真っ黒に染まる

赤乾「目くらまししようと拙者の術は解けな……しまった、太陽の光が!」

闇は太陽の光が遮り彼女の影を消し去った
気づいた時にはもう遅い、彼女のナイフが霊核を貫き砲弾が体を消し飛ばす
闇が晴れるとそこに立つのは黒のアサシンただ一人であった

赤美兎「そんな、馬鹿な」

黒あずき「あと、一人」

赤美兎「やばっ」

逃げようとする彼女に刹那で追いつきナイフを叩き込む、だが赤のバーサーカーには傷一つ着くことは無かった

赤アイ「大丈夫、美兎ちゃん?」

赤のセイバーが片手で兵姫の全力を受け止めていた

76 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:26:32 ID:RzwcThpJ0y
08v
次から次へと地面から生える竹槍が迫る、それを回避しライフルを撃ち込む、それを竹が受け止めると横合いから槍が叩きつけられる
ひたすら攻撃と防御を行う膠着状態が続く

赤月「おおりゃああああ!」

数千本の竹が同時にかつ急速に伸び雨のように二人に降り注ぐ

黒シロ「いいねいいねぇ!」
黒キセキ「無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

黒のアーチャーが持つ二丁のライフルから無数の弾丸が吐き出される
一発一発が凄まじい威力で迫り来る槍を次から次へと食い破っていく
一方黒のランサーは戦士のような何かを使役しその拳で彼女を貫かんとする槍を残らず殴り砕いている

黒シロ「あれ?そんなの使えたんだ」

黒キセキ「なんか分かんないけどいつの間にか使えるようになってた!」

赤月「おはよおおおお!」

槍の雨を躱しきった二人に赤のランサーが直接槍を叩きつける

黒キセキ「っ!凄い威力」

赤月「こんにちは!」

黒キセキ「っ、さっきより威力が!」

続く二撃目を防ごうとした黒のランサーが吹き飛ばされる

黒シロ「キセキちゃん!」
赤月「こんばんは!」

黒シロ「!!ほんとに物凄い威力、そういう宝具かな?」

赤月「秘密」

なんとか受け流すが体勢を崩してしまう

赤月「おやすみ!」

ライフルで槍を受ける、だがあまりの威力にライフルが破壊されアーチャーも地面に叩きつけられて意識が朦朧となる

黒シロ「うっ……」

黒キセキ「シロちゃん!」

赤月「止め!」
黒キセキ「させない!」

使役する男ともに攻撃を仕掛けるが容易く防がれ再び吹き飛ばされてしまう

黒キセキ「きゃっ!やっぱ駄目か……仕方ないな」

彼女の周囲に魔力が収束する

黒キセキ「『我唯我也(レインボーガール)』!」

77 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:27:10 ID:RzwcThpJ0y
08w
黒のランサーが飛ぶ、先程とは比較にならぬほどの速さで

赤月「!」

槍と槍が交錯する
一瞬で何十合と交えそれでも互いに1歩も下がらない

赤月「いきなり強く、さっきの黄色い人どこいったの?」

黒キセキ「捨てた!私はもうガンダムでも宇宙人でも吸血鬼でもない、ただの私!」

赤月「ふーん、まあ何でもいっか!」
黒キセキ「くっ」

赤のランサーが地面を踏みしめると無数の竹槍が地面から黒のランサーに突き出され、跳躍してそれを回避する

赤月「起きてぇぇええええ!」
黒キセキ「!!」

着地直後の彼女に攻撃が叩き込まれる
拮抗していた膂力が再び上回られ防ぎきれずに地面を転がる

黒キセキ「まだ上がるんだ」

赤月「これが最後だけど、十分でしょ?」

黒キセキ「十分かどうか、試してみる?」

握る槍に魔力を込める

赤月「宝具……いや、親分に油断するなって言われてるし。使わせない!」

距離を取ろうとする黒のランサーに一歩で追いつき休む間もない連撃を叩き込んでいく
何とか受け流すが次第に追い詰められ

赤月「そこ!」

黒キセキ「うぐっ」

横薙ぎの一撃を腹にくらい空中に打ち上げられる

赤月「これで終わり!」

数百の竹槍が一斉に空中の彼女に迫っていく
回避も防御も不可能、それでも彼女は笑っていた

赤月「?」

黒キセキ「狙い通り!」

彼女の魔力が一斉に槍に込められる

赤月「しまった!」

更に数百の竹槍を出現させ周囲を囲う盾にする

黒キセキ「『最果て超える空想の槍(ロンゴミニアド・バーチャライズド)』!」

黒のランサー最後の切り札が投擲される

78 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:27:48 ID:RzwcThpJ0y
08x
それは多次元上に同時に跨る空想の槍
単一次元上に存在する物では減殺することすら叶わずただ一方的に最果てすらも食い破る必殺の一撃
無数の防御を貫き破って彼女に至る

赤月「ちぇっ、負けかぁ」

赤月「ま、いっか」

槍が霊核を正確に破壊し赤のランサーが消滅する
彼女を貫いた槍は転移し黒のランサーの手に戻る

黒キセキ「はぁ、はぁ、やったわね……そうだ、シロちゃん!」

黒シロ「う、ん、キセキちゃん。月ちゃん倒したの?」

黒キセキ「うんやったよ!大丈夫?」

黒シロ「うん、もう何ともないよ、ありがとう。あっちを手伝いに行こう……アイちゃん!?」

二人がもう一つの戦場を振り返ると赤のセイバーと黒のアサシンが対峙していた
アサシンの拳をセイバーが軽々と受け止めている

黒シロ「あずきちゃん、兵姫の力を……」

アサシンが砲弾を次々と叩き込むがいずれもセイバーは躱すことも無く剣で全て叩き落としていく

黒シロ「そんな、あの状態のあずきちゃんの攻撃をどうやって……」

黒キセキ「ほっといたら不味いよ、いこう!」

黒シロ「うん!」

赤アイ「あれ、月ちゃんもやられちゃった?まじかーシロちゃん達強いなー。忍者と教授もやられちゃったみたいだし、私が頑張らなきゃね!」

右手の剣を改めて構える

黒あずき「……」

黒のアサシンは砲弾を撃ち込むのを止め己のリソースを全て速度に回す、残像さえ見えるほどの速度でセイバーの周りを駆け巡る

赤アイ「面倒臭いなあ、もう」

彼女が指を鳴らすと無数の竹槍が地面から出現し彼女の機動を阻む

黒あずき「!?」

赤アイ「敵から目離しちゃ駄目だよ」

思わず動きをとめたアサシンにセイバーの拳が突き刺さる

79 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:29:27 ID:RzwcThpJ0y
08y
赤アイ「決まったと思ったんだけど、頑丈だね」

黒あずき「『覗くか我が深淵を』!」

三度闇が周囲を包み込む

黒あずき(さっきのは確かに月さんの竹槍、なんでアイさんが使えたのかは分からない。でもこれで終わらせる!)

背後から無音のままセイバーの霊核に向かってナイフを突き出す、だが

赤アイ「ざんねんでした」

黒あずき「そんな、この中で私を知覚するなんて」

赤アイ「ごめんね、でも」

ナイフを払った剣を翻して袈裟に斬る

赤アイ「倒さない訳にはいかないから」

闇が晴れ倒れたアサシンと剣を構えるセイバーが光を浴びる

黒シロ「あずきちゃん!」

赤アイ「ふう、これであと四人だよ、シロちゃん」

黒シロ「四人?まさか」

赤アイ「そ、あかぎさん達は纏めて倒しちゃったよ。意外と手間取っちゃったけどね」

黒シロ「……」

赤アイ「さ、この場で決着つけちゃおっか?」

黒シロ「!」

数は四対二、それでも彼女は欠片も負けるということを考慮していないかのように見えた

黒そら「『約束された勝利の熊剣』!」

赤アイ「!」

聖剣の光が地面を穿ち砂塵が辺りを満たす

黒力一「一旦撤退しましょう、嫌な感じがする!」

黒キセキ「どうする?シロちゃん」

黒シロ「……撤退しよう。何か切り札があるみたいだし」

拳と拳が激しくぶつかり合い、二本の剣が踊るピースを次々と叩き落とす

黒ねこます「……そろそろ潮時みたいなのじゃ」

黒ノム「そうみたいですね、あずきさんもやられてしまったようですし」

赤ゴリラ「おや、もうおしまいですか?」

黒ねこます「一人くらい倒しときたかったのじゃが、今日はこの辺にしとくのじゃ」

赤楓「もういってもうた、逃げ足速いなあ」

80 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:29:50 ID:RzwcThpJ0y
09BLACK
黒シロ「大分減っちゃったね……」

黒晴翔「サーヴァントが三人とマスターが二人か、残念だがこれでやるしかない」

黒ねこます「あっちも三人減ってるのじゃ、なんとかなるのじゃ」

黒力一「狙撃手が残っているのが痛いですね、次戦うときも気にしなければいけない」

黒キセキ「先にみんなで狙撃手を倒しちゃえば?」

黒そら「今の状況で戦力を分断するのも怖いしね」

黒シロ「どうしよっか」

Aセイバー側に全員で向かう
B狙撃手を全員で先に潰す
C戦力を分けて同時に戦う
Dその他

81 名前:清楚な聖杯[age] 投稿日:2019/05/27 22:31:15 ID:RzwcThpJ0y
すいませんめっちゃ長くなった上に遅くなりました
範囲内で一番多かった安価を採用します

>>82~>>86

82 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/28 14:39:33 ID:wwTCPKMr.3
手分けして戦う振りをして狙撃手を狙う
D

83 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/28 17:53:53 ID:X9jGv0FwJP
おつかれさまです。
総力戦だけあってすごく激しい戦いで損傷も大きいですが、すごく見応えがあり面白かったです。

安価はまとまって動いたほうがいいと思うし、今後の戦いに集中するために狙撃手は倒しておきたいと思うのでB

84 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/28 20:30:54 ID:YaK3bl.sww
こうして大きな動きが終わった時は出来れば損耗をまとめてくれるとわかりやすい
安価はDで「ひとまず狙撃手が狙撃困難な場所・地形へ移動」

85 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/29 23:27:24 ID:u3Ddhz.D7E
赤の陣営
セイバー キズナアイ YuNi
アーチャー 猫宮ひなた 田中ヒメ
ライダー 白上フブキ 天界司
バーサーカー月ノ美兎 樋口楓

はぐれマスター ゴリラ あねえる PPH

黒のマスター
セイバー ときのそら 道明寺晴翔
ランサー 斗和キセキ ねこます
アーチャー シロ ばあちゃる
バーサーカー ジョーカー 竜胆尊

はぐれマスター 燦鳥ノム

残存戦力纏めました左が鯖右がマスターです
というわけで安価下

86 名前:名無しさん[age] 投稿日:2019/05/30 02:50:37 ID:Us1XDl1olz
Bで

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